そう遠くはないのになかなか行く機会のない場所、みなさんにもそういう場所はありませんか? 私にとってまさに日光がそうでした。日光と言えば日本だけでなく世界中でも有名な観光地、一度は行ってみたいと思いながらなかなか行く機会に恵まれませんでした。 初めて行った日光、まずは日光駅で一番有名なさかえやの「揚げゆばまんじゅう」を食べてからスタートです! さかえやの「揚げゆばまんじゅう」にも使われている日光名物「日光ゆば」 日光の名物の一つに「日光ゆば」があります。 海が遠い日光では魚などは入手しづらく、運搬や保存に適した大豆を使ったゆばは昔から貴重なたんぱく源として重宝されていました。 山岳信仰が盛んなこともあり、修行の場での栄養源としても用いられてきました。 ゆばは豆乳を煮た時にできる薄い膜を引き上げたものです。 京都もゆばが有名ですが、今日とのゆばは薄い膜をサッと引き上げた一枚仕上げです。 日光ゆばは折りたたまれた状態の二枚仕上げで、間に豆乳が残されているのが特徴です。厚みがあり、独特の歯ごたえも楽しめます。 日光の旅館やホテルの食事はもちろん、日光ゆばが食べられる専門店も多いです。 普段食べる機会の少ないゆばだからこそ、観光地で食べるゆばづくしは格別だったりします。 料亭からカフェまで、予算や気分に合わせてお店も選べるほど充実していますよ。 もちろん観光客にも人気の高い日光ゆばは、お土産屋さんや日光ゆば専門店でも購入することができます。 創業以来60年以上!日光の玄関口東武日光駅前にある「さかえや」 テレビで見たのがきっかけで知った「さかえや」。揚げまんじゅう自体は珍しいものではありませんが、ゆばを使っていることに加えてその絶妙な塩加減が絶賛されていました。 「日光に行ったら絶対食べよう。そうだ、日光に行こう!」と話がとんとん拍子に進みました。ずっと行けなかった場所でも、案外なんてことのないきっかけで行けてしまう。 きっかけというのは不思議なものです。 東武日光駅の目の前にある「さかえや」は、昭和33(1958)年創業の老舗です。 JR日光駅からも徒歩5分ほどなので、日光に行ったらぜひ立ち寄ってほしいお店です。 創業以来60年以上の「さかえや」ですが、「揚げゆばまんじゅう」が販売開始されたのは平成12(2000)年のこと。 「さかえや」のホームページにも「秋の紅葉繁忙期、土曜日・日曜日・祝日は購入までにお時間をいただくこともございます。」とか書かれており、その人気の高さを知ることができます。 お土産用の5個入りパックのものなどもありますが、その場で食べると言えば1個ずつ紙に包んで渡してくれます。 甘さと塩気、もっちりサクサクの絶妙バランス「揚げゆばまんじゅう」 日光ゆばと豆乳が生地にたっぷり練り込まれたゆばまんじゅう。店頭で今食べると言えば揚げたてを渡してもらえます。 私が行った日は数人並んだ状態でしたが、作り置きではなくアツアツの揚げまんじゅうを渡してもらえました。 4つ買ったのでビニール袋に入れてもらったのですが、5分ほどたってから食べてもはふはふと食べなくてはならないほど。最高です。 「揚げゆばまんじゅう」は手のひらにすっぽりと乗るくらいの大きさで、外側はカリッと中はふわっとした食感です。外側の歯ざわりのよさに驚くと同時に、ここちよい塩気をしっかりと感じます。 意外にもしっかりとした塩気にも驚いていると、やさしいこしあんの甘さと生地のやわらかさを感じます。一口食べたときの完璧なバランスは。感動もののおいしさです。 日光ゆばと豆乳がたっぷりと聞いてドキドキしていたのですが、豆乳のえぐみなどは一切感じず上品な風味のみを感じることができます。…
和菓子
-
-
とろけるような食感の求肥を大納言小豆のあんでくるんだ「あも」を始めとした、人気商品がたくさんある「叶 匠寿庵」。 全国の百貨店に店舗がありますが、その発祥は滋賀県で大津市には農園も持っています。 「寿長生の郷(すないのさと)」と名づけられた農園の広大な敷地には、和菓子の材料となる梅や柚子が植えられ、季節ごとに来園者の五感を楽しませてくれます。 梅の実が熟す梅雨の時期、「寿長生の郷」の梅狩りに行ってきました。 無料シャトルバスも!「寿長生の郷」へのアクセス 「寿長生の郷」は、琵琶湖から流れる瀬田川の丘陵地にあります。 市街地からは遠いため、自家用車での来園者がほとんどです。 名神瀬田西・東インターからはともに約20分で、大阪や名古屋方面からも多くの観光客が訪れます。 最寄駅のJR琵琶湖線石山駅からは、無料シャトルバスが1日4往復運行しています。 タクシーで20分ほどの距離のため、無料なのは大変ありがたいです。 「寿長生の郷」の梅はどんな梅? 「寿長生の郷」には城州白梅(じょうしゅうはくばい)という品種が約1,000本も植えられています。 他の品種よりも熟す時期が遅く、例年6月下旬から収穫が始まります。 実が大きくなるにつれて白っぽくなるのがその名の由来。 大粒で果肉が厚く、桃のような甘い香りの高級品種です。 しかし他の品種と比べると収穫量が少なく、京都府城陽市の青谷地域以外ではほぼ栽培されていないそうです。 叶 匠壽庵の創業者は梅の菓子に合う素材を求めて全国を歩き、この品種にたどり着いたのだとか。 6〜7月初旬に楽しめる「寿長生の郷」の梅狩り 梅狩りの参加費はひとり500円。 ですが、梅狩りをするとお菓子の購入や食事に使える500円券がもらえます。 また「寿長生の郷」で食事などをすると、そちらで梅狩りの無料券がもらえます。 梅狩りは実質無料ですが、収穫した梅を持ち帰るには別途料金が必要です。 受付時に持って帰りたい量を伝え、1kgあたり1,080円支払い、渡されたビニール袋に収穫した梅を入れていきましょう。 粒が大きく、黄色みがかった実を選んで収穫します。 日が良く当たった梅は鮮やかな赤みが差し、いい香り。 梅が傷つかないようにそーっと袋に入れ、袋の端が閉じられるくらいまで集めたら最後に計量してもらいましょう。 1㎏を越えた分は100gあたり108円で持ち帰ることができます。 収穫後には梅ジュースをいただきました。…
-
旅先で見たことのないお菓子に出会うと心ときめきます。しかも地元で長年愛されているとなれば美味しいに違いありません。でもいきなり箱で買うのは不安なので、少しの量を試しに買いたい!そんな希望に応えてくれる「おみやげ小路 京小町 」が2018年10月、京都駅中央改札を出てすぐ左側にオープンしました。 「京都のホンモノをお気軽にお求めいただける京土産売場」がコンセプトなだけあって、老舗の商品を少量から購入できるので、ちょっとずついろいろ試してみたい方や、たくさんの人に少しずつのお土産を買いたい方にぴったりのお店です。 「京の和菓子 のれんめぐり」で老舗の味を手軽に味わう 店に入るとまず目に入るのが、おみやげ小路 京小町南館限定「京の和菓子 のれんめぐり」です。伝統ある京の和菓子のおいしさをもっと知って欲しいと、老舗の若手後継者たちが企画したそうです。 一店一店のれんをくぐって買い求めるイメージで、パッケージは老舗の御紋を染め抜いたのれんデザインに統一されています。1つが300〜500円程度で購入できるので、ちょっとしたお土産に最適です。 お饅頭や生八つ橋、飴に豆菓子とバラエティー豊富な品揃え。 何を買おうか迷ってしまいますが、ときどき無性に食べたくなる「蕎麦ぼうろ」を買うことにしました。 蕎麦の香ばしさがクセになる「丸太町 かわみち屋」の「蕎麦ぼうろ」 ぼうろといえば、多くの人が子どもの頃よく口にした「たまごボーロ」を思い浮かべるかもしれません。「たまごボーロ」も「蕎麦ぼうろ」も、元をたどれば室町末期にポルトガル人により伝えられた南蛮菓子に行き着きます。 当時は小麦粉に砂糖を加え練って焼いたものでしたが、ここに鶏卵を加え、蕎麦の野趣味あふれる香りを生かすよう焼き上げたのが「蕎麦ぼうろ」です。梅の花の形がかわいらしく、これも長年愛される理由かもしれません。 いつまでも飽きのこない素朴な味わいとカリカリとした食感。クッキーなどの焼き菓子よりは堅めながら口どけがよいので、ご年配の方へのお土産にもおすすめです。 スモーキーな香りが特徴の京番茶と良く合うので、一緒に買って帰ってほっこりとしたお茶の時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。 丸太町 かわみち屋「蕎麦ぼうろ」と総本家 河道屋「蕎麦ほうる」 実は「丸太町 かわみち屋」と「総本家 河道屋」でほぼ同じものが作られている「蕎麦ぼうろ」。ちなみに「総本家 河道屋」では「蕎麦ほうる」の名前で売られています。 店名の読みが同じ「かわみちや」でパッケージもよく似ているので、恥ずかしながらこれまで2つのお店で出しているとは気づかずにいました。もしかしたら「蕎麦ぼうろが食べたい!」と思いながら買っていたのは「蕎麦ほうる」だったかもしれません。材料は同じですが味や食感に多少の違いがあるそうなので、一度食べ比べをしてみなければ。 「総本家 河道屋」からのれん分けしたのが「丸太町 かわみち屋」とのことですが、その二つの商品がこうして肩を並べて共存しているところにも、京都らしさを感じます。 丸太町…
-
伊勢名物といえば絶大な知名度を誇るのが「赤福」。しかしそれ以外にも歴史のある餅菓子がたくさんあります。 今も昔も伊勢参りの楽しみはやっぱり「赤福」 2000年もの歴史を持つ伊勢神宮。 「お伊勢参り」として庶民が伊勢へ参拝するようになったのは、五街道などの交通網が発達した江戸時代のこと。「一生に一度はお伊勢参り」と言われるほど大ブームだったそうで、年間何百万人もの人が参拝に訪れたのだとか。 旅の楽しみの大きな割合を占めるのがご当地グルメです。今と違い徒歩で伊勢神宮を目指した当時の参拝客は、手軽に食べられて腹持ちのよいお餅を好んで食べたそうです。 そのため桑名から伊勢までの参宮街道沿いにはいくつもの名物餅が生まれ、別名「餅街道」と呼ばれるようになりました。 古くからお伊勢参りの旅人にとって、道中の茶店でほっと一息憩い楽しむ名物餅は、お腹と心を満たす格別なものだったのでしょう。 お伊勢参りに行ったら寄っておきたい「赤福 本店」 伊勢神宮 内宮宇治橋前から五十鈴川沿いに続く「おはらい町」は内宮の鳥居前町として栄えてきました。石畳の通り沿いにお伊勢さん特有の建物が軒を連ね、風情ある街並みに旅行気分がくすぐられます。 その中でもひときわ目を引くのは、伊勢らしい切妻屋根と正面に掲げた大きな看板の「赤福」の金文字。 そう!「赤福本店」です。 赤福は1707年創業。現在の赤福本店の建物は1877年に建てられたそうです。 赤福本店では店内で赤福を作る様子も見ることができます 歴史を感じる店内に入ると、番茶のこうばしい香りが鼻をくすぐります。 会計を済ませ奥に進むと「餅入れさん」と呼ばれる女性職人が一つ一つ赤福を作るところを見ることができます。ひとりが均等に餅を丸め、もうひとりがあんをのせ、指先で筋をつけて形を整えます。その独特の形は、伊勢神宮神域を流れる五十鈴川のせせらぎをかたどっており、あんにつけた三筋の形は清流、白いお餅は川底の小石を表しているそうです。 さらに奥に進むと畳敷きの座敷と五十鈴川に面した縁側があります。好きな席に着いて赤福が運ばれてくるのをを待ちます。 作りたての赤福と番茶のメニューはたった税込210円 まもなく運ばれてきたのは、番茶と赤福2つ。これで税込210円です。 観光地にも関わらず、この価格でお菓子とお茶がいただけるとはなんとも良心的です。 作りたての赤福はモチモチやわらか! たっぷりのこしあんは切れの良い甘さなので、伊勢うどんでお腹いっぱいだったのに2つともペロリと食べてしまいました。 お土産でもらった赤福もおいしいですが、情緒ある本店でいただく作りたての赤福は格別です。 本店では赤福のみの取り扱いですが、すぐ向かいにある別店舗やその他直営店などでは冬は赤福ぜんざい、夏は赤福氷や冷やしぜんざい等季節メニューも楽しめます。 賞味期限は夏は2日・冬は3日が目安 赤福が伊勢土産と知ったのは、大人になってからかもしれません。それまでは漠然と「名古屋より西のほうのお土産」と思っていました。 私がぼんやりとしていたのかもしれません。しかし赤福は、新大阪駅で大阪らしい商品を押しのけてお土産売上上位に入るそうなので、「名古屋より西のお土産」というくくりはあながち間違いではありません。 これほど広い範囲で一社の単一商品がお土産として定着しているものは珍しいのではないでしょうか。大阪で売れている赤福は、もちろん京都でも購入できます。赤福のホームページによると賞味期限は夏は製造日共2日、冬は製造日共3日と短めなので、お土産で渡す場合はご注意ください。 夏期(5月中旬~10月中旬)は製造日共2日間、冬期(10月中旬~5月中旬)は製造日共3日間です。…
-
地方の食べ物でもちょっとお金を出せば、たいていのものは買える東京。 でもそこでしか味わえない、地元で愛され続けるお菓子というのも存在するもの。 この冬は滋賀に行くと決めてから、行きたいお店リストに入れていた大津の三井寺(みいでら)力餅本家。 こちらの名物「三井寺(みいでら)力餅」は消費期限が短く、通販されていないのでお店に行かないと食べることができません。 さてさてどんなお味かな? 三井寺力餅本家「三井寺力餅」とは? 滋賀県大津市にある三井寺力餅本家。 「三井寺力餅」は、三井寺の晩鐘を武蔵坊弁慶が比叡山までひきずった怪力にちなんで造られたそうです。 柔らか団子ときな粉が絶品で、わざわざその味を楽しむために訪れるお客さんがあとを絶たないのだとか。 駐車場とアクセス方法 三井寺力餅本家の目の前を通っているのが京阪京津線です。時折、店の目の前を路面電車が走っています。 路面電車にしては長い4両編成の車両を見た時はびっくり! この車両がそのまま京都市営地下鉄を走るのだとか。路面電車を見ると旅気分が盛りあがるのは私だけではないはず。 また、三井寺力餅本家に専用の駐車場はありませんが、近くに公共駐車場があります。観光ついでに立ち寄るには便利な場所と言えるでしょう。 「三井寺力餅」は大津本店以外にも6ヶ所販売店があります 「三井寺力餅」を買いたい。でも、行程や時間によっては三井寺力餅本家浜大津本店に立ち寄るのはむずかしいということもあるかと思います。 浜大津本店以外の下記の場所でも「三井寺力餅」を購入することができます。 ・名神草津PA上り線、下り線 ・琵琶湖ホテル売店 ・大津プリンスホテル売店 ・三井寺風月堂売店 ・名神大津SA下り線 ・湖の駅 パーキングエリアやサービスエリア、ホテルの売店、湖の駅など、旅の途中でも購入できるので、旅の途中で立ち寄ってみてはいかがでしょうか。 「三井寺力餅」をお土産にしたい!気になる日持ちと賞味期限 旅先でお土産を買うとき、一番気になるのは日持ちではないでしょうか。 三井寺力餅本家「三井寺力餅」の消費期限は2日。ちょっと短く感じますね。 自宅用か、旅から戻ってすぐに渡せる方限定のお土産かな。 浜大津本店で「三井寺力餅」を購入したとき「作りたてが一番おいしいので、少しでも早くお召しあがりくださいね」とお店の方に言われました。 「三井寺力餅」を一番おいしい状態で食べたいなら、三井寺力餅本家でできたてを食べるのがおすすめです。…
-
京都駅直結でお菓子からお茶、漬物、お酒など何でもそろうため、地元客だけでなく観光客からも人気の京都伊勢丹。 その地下1階食品フロアが2018年12月5日に増床リモデルオープンしました。日本初出店のブランドや京都伊勢丹限定商品もたくさんあり、見ているだけでもワクワクします。 JR京都伊勢丹地下フロアのコンセプトは「カルチャー・フーディー」 『ただ美味しいだけではない。「文化」からいただくから美味しい。』それが「Culture Foodie」というコンセプト。 京都駅直結の地下1階入口から入るとまず迎えてくれるが<菓子のAWASE(あわせ)>。 話題のパティシエが作るスイーツや長く愛されている銘菓を全国から選りすぐって集めたお菓子のセレクトショップです。 例えばリーフパイ1枚から買えたりするので、自分のためのおやつやちょっとした差し入れに、またお菓子好きの友人に詰め合わせてプレゼントにと、いろいろな使い方ができそうです。 おすすめ!老舗和菓子から現代風の和スイーツまで揃う和菓子エリア 和菓子エリアには<一保堂茶舗>や<老松>といった京都の老舗や、あずきバーで有名な<井村屋>と京都伊勢丹による限定ブランド<井村屋 和涼菓堂>、300年以上続く京菓匠<笹屋伊織>の職人が手掛ける新ブランド<十代目伊兵衛菓舗>などが展開しています。 伝統と格式を備えた老舗ブランドから老舗が手掛ける現代風の和スイーツブランド、さらに和菓子の常識を越えたユニークなショップまで、伝統を重んじ革新を受け入れる今の京都を象徴するようなラインナップです。 私のお土産、有職菓子御調進所 <老松>の京都伊勢丹限定「渡月橋(抹茶)」 有職菓子(ゆうそくがし)とは聞きなれない言葉ですが、宮中や武家の古来からのしきたりや故事にちなんで作られた、朝廷に献上され儀式や典礼で使われるお菓子です。 季節や作り方だけでなく、器や取り合わせにも細かい決まり事があるそうです。 <老松>は、有職儀式典礼にもとづく婚礼菓子、茶席菓子を中心に、たえず新しい菓子を生みだしている名店です。 敷居が高いイメージの<老松>ですが、京都伊勢丹のショップでは生菓子1つから気軽に買うことができます。 今回は京都土産にぴったりの「渡月橋(抹茶)」を買ってみました。 「渡月橋」は嵐山の桂川にかかる渡月橋にちなんだサブレ―です。オリジナルは和三盆クリームを使っていますが、京都伊勢丹限定商品は抹茶クリームをサンドしています。 抹茶味のお菓子の中には抹茶感を重視するあまり、抹茶の主張が強くなりすぎるものも多いですが、この「渡月橋」の抹茶クリームはでしゃばり過ぎず、控えめ過ぎず絶妙! 噛むほどに香ばしさが口の中に広がるサブレとのバランス感覚に、老舗の技を感じます。 国内外から厳選された27ブランドのスイーツが揃う洋菓子エリア 一方洋菓子エリアには、フランス以外では初の常設店舗出店の<ラ・サブレジエンヌ>、英国の伝統的なティールームの味が楽しめる<ハフキンス>といった世界の伝統と格式を備えたブランドから、パウンドケーキ専門店<パウンディ>、コーヒーのおいしさを取り入れたお菓子を追及する<京都珈琲菓子 モカボン>など新しい味覚を提案する気鋭のブランドまで揃います。 ここでしか買えないコラボレーション商品もたくさんあるので、こだわりの京都土産がきっと見つかります。 北欧+和の要素<Fika i Kyo(フィーカ アイ キョー)> スウェーデンでは「Fika(フィーカ)」と呼ばれるお茶の時間があり、シンプルで素朴なお菓子が受け継がれているそうです。そんな北欧菓子に、和の要素を加えたブランドが「Fika i Kyo」です。 カラフルでスタイリッシュな北欧デザインに和テイストが程よくマッチしたパッケージも魅力的なので、味はもちろんパッケージで選ぶのも楽しいですね。…
-
以前テレビで見て、食べてみたいと思いながらなかなか食べる機会のなかったお弁当があります。今回ちょっとしたお弁当が必要な機会があったので、「桃六」の「茶飯弁当」を買いに行ってきました。 東京・京橋の「桃六」は、森光子さんが愛した楽屋弁当 私が「桃六」の「茶飯弁当」を知ったのは、大好きなNHK「サラメシ」でした。お弁当の魅力もさることながら、「森光子さんが愛したお弁当っておいくらするのかしら」とドキドキしたのを良く覚えています。その庶民的なお値段に驚き、ますます興味をもちました。 高級料亭のお弁当ではなく、和菓子屋さんが作るお弁当。楽屋見舞いで「桃六」のお弁当をいただいて以来、「桃六」のファンになったのだとか。ことあるごとに森さんはこちらのお弁当を差し入れたり、振る舞ったりされていたそうです。 私も小さい頃私もよく食べていましたが、和菓子屋さんのお弁当やおむすびって普通のお弁当屋さんのお弁当とは全く違って、もち米だったり独特なのがいいんですよね。 「桃六」は都営地下鉄宝町駅、東京メトロ銀座線の京橋駅が最寄り駅です。 創業は明治2年(1872年)という老舗ですが、ビルに1階にあるきれいなガラス張りのお店になっています。 店頭には、きれいな色合いの季節の和菓子だけでなくどら焼きやお団子などの定番の和菓子が並べられています。どれも全部食べたくなるほど魅力的。 こういう時はその時に食べたいものを選ぶのが一番です。家に帰って選んだものを食べながら「あっちのも美味しそうだったなー」と思うのもそれはそれで楽しいものです。 「茶飯弁当」の茶飯は、もち米がほんのりしょうゆ味 茶飯と聞くと、ほうじ茶などでお米を炊いた奈良県の郷土料理が有名ですが「桃六」の茶飯はそうではありません。一升枡で蒸したもち米に、桃六特製のしょうゆダレを加えた茶飯はほんのりとした茶色をしています。 静岡県浜松市あたりの遠州地方では「さくらご飯」と呼ばれ、合格祈願の縁起物として出されたり給食などでも出ることがあるそうです。一番近いのは具なしの炊き込みご飯、でしょうが、具がないからこそシンプルなもち米の甘みやしょうゆやだしの風味を感じることができます。 茶飯のおいしさはもちろん、れんこん、ごぼう、たけのこ、椎茸、にんじん、こんにゃくの煮物のおいしさにも驚きます。しっかりと味付けされていて、どれを口に運んでも感動を覚えるほどちょうどいい食感、そして味わい。 見た目に派手さはありませんが、その後「あのお弁当おいしかったなー」と思い出して幸せの余韻に浸れるお弁当でした。 和菓子屋さんの「桃六」では、どら焼きもおすすめ 「桃六」には沢山の和菓子がありますが、悩んで悩んでどら焼きを買って帰りました。森光子さんが国民栄誉賞を受賞したときは、「桃六」のどら焼きを関係者に配ったそうです。 ずっしりとした重さのあるどら焼きです。どら焼きの生地はふんわりとしたものと、しっとりとしたものがあります、「桃六」のどら焼きの生地はしっとりタイプ。そして、しっかりと餡と一体になっっています。そしてふわっとお酒のいい香りがします。 どら焼きの原材料を見てみると「砂糖、小麦粉、大納言、卵、蜂蜜、味醂、ブランデー、膨張剤」となっています。いい香りの正体はブランデーだったんですね。 どら焼きの皮の、砂糖の甘さだけじゃないしょっぱさや香ばしさもしっかりと感じられます。こうして書いている今も、また食べたくなるそんなどら焼きです。 お箸にも印刷されているように、「桃六」の名物は桃太郎だんごです。 桃太郎だんごも食べたいけれど、「茶飯弁当」も絶対食べたいしどら焼きも欠かせません。どら焼きは翌日食べても大丈夫なので次は桃太郎だんごも買ってこようと思います。
-
東京には「東京3大たい焼き」「たい焼き御三家」と呼ばれるたい焼き屋さんがあります。麻布十番商店街にある「浪花家総本店」、四谷にある「わかば」、そして人形町の「柳家」の3軒です。今回は人形町の「柳家」をご紹介します。 人形町の「柳家」は行列のできる大人気店です 人形町へ行く予定ができたら、必ず寄りたいお店の一つに「柳家」があります。 柳屋は1916年創業の100年以上続く、老舗のたい焼き屋さんです。お店の場所は甘酒横丁にあり、都営浅草線でも東京メトロでも人形町の駅から徒歩数分です。迷うことはありません。 営業時間を調べずに行ったらまだお店は開いていませんでした。 お店の営業は12:30からと遅めなので注意が必要です。 人気店なので、店外に行列ができないように、待っているお客さんは店内に並ぶような仕組みになっています。 外に行列がなくても、パッと見た限り20人以上店内に並んでいました。 一般的に、たい焼きには養殖物と天然物があると例えられています。 屋台などでよく見られる、鉄板の型で一度にたくさんたい焼きを焼いていくのが養殖物です。そして一匹ずつ別々の焼き型で一つずつ焼いていくのが天然物です。 「柳家」のたい焼きは天然物。 店頭で一枚ずつ職人さんが焼いています。そのため皮は薄く、パリッとした食感です。 「柳家」のたい焼き、行列を避けたいなら電話予約がおすすめです 春休みとはいえ、平日。普段だったらわざわざ予約はしないのですが、なんとなく予感がしたので当日に電話してみました。受け取り希望の時間と個数を伝えれば、行列に並ぶことなく受け取ることができます。 持ち帰る用のたい焼きの他に、どうしてもその場で焼きたてのたい焼きを食べたかったので、「持ち帰りとは別にその場で食べる分もお願いします」と伝えておきました。 お店の人に名前を告げると「はい、ちょっと待ってねー」と手早くたい焼きを用意してくれました。まずお持ち帰り用のたい焼きが手渡され、「今焼き立て用意するからね」と一個ずつ紙に入れて渡してもらえました。 焼き立ては当たり前ですが、熱い! パリッとした皮にほっくほくの小豆の食感がたまりません。「たい焼きは頭から?しっぽから?」なんて話をしてみたけど、頭から先に入れられたたい焼きをしっぽからかじる、今回はこれが正解ということにしました。 経木に包まれたお持ち帰り用のたい焼きは、焼き立てとはまた違う味わい 焼き立てのたい焼きは、皮はパリッとしていてサクサクとした食感でした。毎朝炊きあげられる粒あんは、ぴかぴかとしていて小豆の粒を感じるほどにほっくほく。毎日行列ができるのも納得のおいしさでした。 家に帰って包みを開けると、ふわっと温かい紙の香りと経木がします。この香りがまた、たい焼きを食べる前のわくわく感を高めてくれます。 家でたい焼きを温めるのは、意外と難しいもの。我が家ではまず最初にレンジで30秒ほど温めてから、トースターで焼きます。トースターによってはスチーム機能がついているものもありますが、ない場合は霧吹きなどシュッとしてから温め直すといいと思います。 翌日以降に食べる場合は冷凍しておいた方がおいしく食べられます。その場合は、レンジでの時間を3〜4分と長めにして、仕上げにトースターを使うようにしています。 温め直すと、焼き立てのようなあんのほくほく感はなくなりました。でも、ほくほく感の代わりに、生地との一体感が生まれます。生地の内側はしっとり、内側はパリッと感がアップします。 「たい焼き御三家」と称される人形町の老舗「柳家」のたい焼き was last modified: April 20th,…
-
夏のイメージの強い水ようかんですが、福井県では水ようかんは冬に食べるのが常識なのだそうです。それを知って福井の水ようかんを食べてから、我が家でも冬の水ようかんは当たり前となりました。 夏に食べる水ようかんとはまた違うあっさりしているのに深みのある味わいは、冬に水ようかんを食べないと落ち着かなくなるほどです。 夏に食べる水ようかんと冬に食べる水ようかん、どう違うの? 我が家は家族みんなが和菓子が好きなので、ようかんを食べることも多いです。それでも暑い夏の間は、どっしりめのものよりは軽めのものを選んでいます。 冷蔵庫でしっかりと冷やした水ようかんは、子どもたちに「水ようかんあるよー」と声をかけると大喜びされるほど。 近所のスーパーで売っている、カップに入った水ようかんも気軽に買えて便利です。 意外と食べたい時に売っていないことも多いので、時には水ようかんを自分で作ることもあります。 もちろん夏でも冬でも売っている水ようかんに違いはないのですが、あっさりが求められる夏の水ようかんに比べて、冬の水ようかんはあっさりだけじゃなくもう少しコクを求めてしまいます。 私がいつも買うえがわの「水羊かん」は、木べらでスッと切れるほど柔らかくあっさりしているのですが、黒糖のコクがあるので満足感もあります。 朱色が目立つインパクトのある箱に入った、えがわの「水羊かん」 昭和12(1937)年創業の「えがわ」では、毎年11月1日〜翌年3月31日までの期間限定で「水羊かん」が販売されています。福井県では冬には欠かせないものとなっています。 雪が多く寒さも厳しい福井県では、冬の間家に閉じこもりがちです。そんな季節、暖かいお部屋で家族や気の置けない友人たちと過ごす時間はとても楽しいものです。 暖かいお部屋でおしゃべりしながら食べるひんやりと冷えた「水羊かん」、これが福井の冬には欠かせない、定番のお菓子なのです。 昔ながらの朱色で囲まれた白く薄い箱はとても目立ちます。冷蔵コーナーにあるので、お店に置いてあればすぐに分かります。 おしゃれなパッケージもついつい手に取ってしまいますが、こういう昔から変わっていないんだろうなという歴史を感じさせるパッケージも間違いないと思って手に取ってしまいます。 えがわの「水羊かん」は砂糖、こし餡、寒天だけで作られています えがわの「水羊かん」の原材料は、砂糖、こし餡、寒天の3つだけ。シンプルですが、砂糖はざらめ糖と黒砂糖と2種類使われています。特に黒砂糖は、精製されたばかりの最上級のものを沖縄から直接仕入れています。 えがわの「水羊かん」には木べらが付いてきて、それを使って取り分けられるようになっています。型に流し込まれているので、取り分けるのは難しくありません。 スッと木べらが入り、固さも感じず弾力も感じません。かと言って木べらですくいにくいほど柔らかいわけでもなく、しっかりすくえます。この絶妙な柔らかさが、口どけの良さにつながっているのです。 口に入れるとひんやりとなめらか。甘さはそれほど強くなく、小豆の味もあっさりとしていますが、黒糖が使われているのでしっかりとしたコクがあります。 ひんやりとした「水ようかん」がするんと喉を通り、後から黒糖の甘みを感じるえがわの「水ようかん」。うちにはこたつはないけれど、お風呂上がりの体がほっかほかの状態で食べることにしています。 えがわ「水羊かん」
-
東京では百貨店の催しなども多く、地方のおいしいものも比較的手に入りやすくなっています。オンラインショップのあるお店も多く、ともすると東京で手に入らないものはないと思いがちです。 ネットでは買えない、わざわざ買いに行くしかないもの。 私のわざわざ買いに行きたいおやつの一つ、藤田屋「大あんまき」をご紹介します。 藤田屋の「大あんまき」との出会い、それは偶然で突然 私が初めて「大あんまき」を知ったのは今から15年ほど前のこと。名古屋駅から近鉄電車に乗ろうとしていたとき、通路に小さなお店が出ていたのを見つけたのがきっかけでした。 これから乗る特急電車の車内で食べるおやつが欲しいと思っていたので、立ち寄ったのが「大あんまき」との出会いでした。 「大あんまき」はどら焼きのような生地で餡を包んだものかなと思い、ショーケースを見てみると驚くほど餡の種類が豊富です。 あずきや白あんなどポピュラーなものはもちろん、抹茶あんや栗の入ったもの、そして驚いたのがあんとチーズ、あんとカスタード、そして揚げた天ぷらあんまきなどの「大あんまき」です。 あんこも大好き、カスタードも大好きな私にとって、これ以上ない魅力的な組み合わせ。でもまさか一緒に食べるというのは思い付きませんでした。このわき上がってしまった興味はを止められるわけもなく、カスタードあんまきとチーズあんまきを買いました。 名古屋でも買える「大あんまき」ですが実は知立(ちりゅう)名物 初めて「大あんまき」を見つけたのは名古屋駅でしたが、豊橋駅や刈谷ハイウェイオアシスなどで藤田屋を見かけるたびに「大あんまき」を購入し、今では愛知県へ行くときには「どうしても買いたいものリスト」に入れています。 「大あんまき」を販売している藤田屋は、江戸時代に創業した愛知県知立(ちりゅう)市に本店があります。知立駅店や御在所サービスエリア店など9店舗常設店舗がありますが、期間限定店舗が多いのが特徴です。 出店予定は藤田屋の公式サイトに書かれていますが、それでも都内から行くのにはちょっと遠いエリアばかりなのでちょっと気軽に、というわけにはいきません。 それもそのはず。藤田屋の「大あんまき」は、当日製造、当日出荷にこだわり作り置きをしないのが特徴です。そのため「大あんまき」の皮はしっとりと柔らかく、あんは小豆の豆の味が感じられるほど甘さは控えめになっています。 あんもたっぷり、クリームもたっぷりの「大あんまき」 藤田屋の「大あんまき」は7種類あります。 ・粒あんの入った「黒」 ・あっさりとした「白」 ・黒あんに栗の粒が入った「栗」 ・白あんに抹茶を加えた「抹茶」 ・黒に衣を付けて揚げた「天ぷら」 ・チーズクリームとあんを合わせた「チーズ」 ・カスタードクリームとあんを合わせた「カスタード」 毎回どれも食べたくて買うまでに随分と悩むのですが、なにせ消費期限は翌日まで。結局いつもの、お気に入りを選んでしまいます。やっぱりここでしか食べられない「カスタード」と「チーズ」、そして「天ぷら」を買うことが多いです。 別のお店でもあんまきを買ったこともあるのですが、藤田屋の「大あんまき」は生地のしっとり感と独特のもっちりとした食感が違います。 あんとカスタード、両方入っているとしつこいのかなと思っていましたが、あんだけでなくカスタードも甘すぎません。あんにはないクリーミーな食感も加わって、初めて食べる新しい味わいは感激ものです。 チーズ味は、ほんのり塩味がきいてクリーミー。これまた粒の残ったあんとよく合います。むしろなぜ他のお店にはないんだろうと思ってしまうくらい、おいしい。 こんなにおいしいのに、年に数回しか食べられないなんて。切なさを感じてしまうほど、私のお気に入りのおやつです。 mozoワンダーシティ店では、期間限定の大あんまきも販売されているのだとか。これまたわざわざ買いに行きたいリストに追加しておかなくてはなりません。 藤田屋「大あんまき」…