おいしいもの巡り

まるで濃厚キャラメル!群馬太田の助平屋であつあつ「焼きまんじゅう」をめしあがれ

ケンミンショーなどでもおなじみ、群馬県のソウルフード「焼きまんじゅう」。群馬県に行くたび「焼きまんじゅう」を食べるのですが、お店によって味が全然違うのも「焼きまんじゅう」の魅力です。今回は私の一番のお気に入りの焼きまんじゅう屋さんである、群馬県太田市にある助平屋さんを紹介します。

群馬を訪れたら絶対食べたい「焼きまんじゅう」の歴史

小麦の栽培が盛んな群馬県では、小麦粉を使った郷土料理もたくさんあります。

水沢うどん」や「高崎パスタ」、「太田焼きそば」など地名+料理名がそのまま名物になっているものも多いのが特徴的です。

さらに「おっきりこみ」や「焼きまんじゅう」など有名なものから知る人ぞ知る名物まで、小麦を使った料理が豊富です。

「焼きまんじゅう」の発祥は江戸時代末期と言われ、群馬県を代表する焼きまんじゅう店原嶋屋総本家」が1857年に売り出した「味噌づけまんじゅう」が始まりだとも言われています。

当時の家庭ではどぶろくが造られていて、それを発酵に使ったまんじゅうも食べられていたようです。「焼きまんじゅう」は売り物として考案されたというよりは、これまで家庭で食べられてきた「味噌だれを塗った自家製まんじゅうを焼いて食べやすいよう串に刺した」ことで商品として売れるようになったのかもしれません。

今でも群馬県内では祭りの屋台で売られることも多く、お店によって味噌だれの風味も違います。

地域や店舗によって餡入りのまんじゅうを使った「焼きまんじゅう」もあり、あれこれ食べ比べるのも楽しいですよ。

名店よりもスーパーで売っている焼きまんじゅうの方が自分好みなこともあり、それぞれ違っているのが焼きまんじゅうの魅力です。

イチオシ!江戸時代から続く老舗「助平屋饅頭総本舗」

ここ数年、群馬県へ遊びに行くたびにあちこちの焼きまんじゅう店へ行きました。焼きまんじゅうをお持ち帰りでしか販売していないお店もあれば、店内でしか焼きまんじゅうを食べられないお店もありました

最近では新しい焼きまんじゅう店を開拓するより、毎回同じお店で焼きまんじゅうを食べることが増えました。それが群馬県太田市にある「助平屋饅頭総本舗です。

「助平屋饅頭総本舗」の名前の由来は、まんじゅうがふくらむのと女性が妊娠しておなかがふくれるのを結びつけたのだとか。戦時中にけしからん屋号だと当局からクレームがついたため、ひらがなから漢字に変更したといういわくつきの屋号なのだそうです。

それでも屋号を買えなかったのは平らに人に接する、助ける」という初代の思いがこめられていたからでした。

「助平屋饅頭総本舗」は県道311号線沿いにあり、電車なら東武伊勢崎線木崎駅の北口から歩いて12分ほどで到着します。駐車場もあるので車で行くこともできます。混雑時は車が停めにくくなってしまうので、我が家は開店と同時に着くようにしています。開店時間は9:30~17:00、毎週月曜日が定休日ですが月曜日が祝日の場合はその翌日がお休みになります。

「助平屋饅頭総本舗」は創業約100年の老舗

外観は古民家のような趣があり、中に入ると宿場町にある茶屋のようなレトロな雰囲気を味わえます。それもそのはず、​​木崎宿は日光東照宮に参拝するために江戸幕府が設けた宿場町。お店の入口にかけられているのれんには葵の御紋があり、徳川家ゆかりの地であることが分かります。

こってりだけどしつこくない 昔ながらの焼きまんじゅう

店内に入るといっぱいに広がる香ばしい味噌の香りにうっとり。注文は券売機で行うので、あらかじめ注文するものを決めておかないと少し戸惑ってしまうかも

人気メニューは券売機の最上部に写真つきのボタンが用意されているので、ここから選べば間違いはありません。

定番メニューは「焼きまんじゅう1本」「目玉焼き焼きそば」「焼きそばパン、アイスもなかまたは焼きまんじゅう2個と目玉焼き焼きそばがセットになったランチセット」の4種類ランチセットは平日14時まで限定のようです。

買った食券をカウンターで出したらお好みの席に座って、セルフサービスのお茶やお水を飲んでゆったり待ちましょう。持ち帰りも一緒に注文できます。

開店とほぼ同時に入りましたが、続々とお客さんが入ってきます。

店内で食べる方もお持ち帰りの方も両方いましたが、お持ち帰りの方が数組多い印象でした

温かいお茶を飲んで店内の雰囲気を満喫していると、5分ちょっとで呼ばれます。

この焼きまんじゅうの照りとツヤをご覧ください!

ほわっほわのお饅頭にキャラメルのような風味さえ感じるコクのある赤味噌だれカリッと香ばしく焼けた生地のはしっこ。こってりしていながらしつこさのないさらっとした甘さは、その素朴な見た目をいい意味で裏切られます。

「助平屋饅頭総本舗」の焼きまんじゅうは昔ながらの製法で作られ続けています。

  1. 米を炊いて麹を入れ、人肌の温度で24時間ねかして発酵させ、小麦粉を混ぜて練り上げて生地を作る。
  2. ①を切って饅頭の形に丸めたらセイロに並べて自然発酵させ、饅頭の大きさになるのを待ってから蒸す
  3. 火力を強めにしてふっくら焼く。両面にムラなくタレを塗り、再度焼いてタレを付けなおしたら完成

定番の焼きまんじゅうだけでなく、辛みそ、抹茶、ごま、きなこ、マヨもあります

定番の焼きまんじゅうが好きすぎるあまり他の味を試したことはないのですが、いつか食べてみたいという願望はあります。

焼きまんじゅうの持ち帰りや全国発送もできます

焼きそばやお好み焼き、オムそばなどもお持ち帰りできます。

焼きまんじゅうは店内で焼いてもらった状態でも、焼いていない生まんじゅうでも持ち帰りができます

全国発送もお店からでき、箱代や送料、クール便の代金も券売機で購入できます。

午前中に焼きまんじゅうを購入して、夜に家に帰って開けてみるとこのような状態。さすがに店内で食べるものとは見た目も大きく違います

それでもしっかりちゃんととおいしいのでご安心ください

焼きまんじゅうを持って帰る車内は焼きまんじゅうの味噌の香りがいっぱいに広がり、幸せな気持ちになりました。

たれを単品で購入できるので、一緒に購入することをおすすめします。

「助平屋饅頭総本舗」の焼きまんじゅうは他の焼きまんじゅう店と比べて、たれが染み込んでいるのが特徴です。あっさりとした焼きまんじゅうよりも、こってりした焼きまんじゅうが好きな方には、ぜひ「助平屋饅頭総本舗」を推したいと思います。

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旅する食卓編集部
「食べることを通じて、まるで旅に出たような新しい発見や楽しさを届けたい!」と願う編集チームです。国内外のご当地料理や、現地の風景や文化を感じられるグルメ情報、そして旅先の味をおうちで楽しめるレシピなどを親しみやすくご紹介しています。