日本のローカルフード

気ままな秩父日帰り旅! あまーいおいしいもの探し【前編】

きれいな景色を眺めたり、おいしいものを食べてリラックスしたい! 慌ただしい日常から離れたいけれど、できれば人混みも避けたいという方にぴったりなのが埼玉県の秩父エリアです。都会の喧噪を離れて、のんびり日帰り旅へ出かけましょう。

スケジュール 〜前半〜

  • AM 9:30 西武鉄道特急ラビューで旅気分を盛りあげながら秩父へ
  • AM11:00 西武秩父駅直結「祭の湯」で秩父名物を満喫
  • PM 1:00 日本発のシュガーハウス「MAPLE BASE(メープルベース)」でひと休み

西武鉄道特急ラビューで池袋から最短77分!

秩父へ行くなら、西武鉄道特急ラビューがおすすめです。普通電車でのんびり行くのもいいけれど、コーヒーでも飲みながら居心地のいい座席でおしゃべりしていればあっという間に西武秩父駅に到着します。

特急ラビューは平日は7時台から15時台までは毎時30分発、土休日は8時台から10時台までは0分発と30分発となっています。全席指定でお好きな席を選んで予約できるので、ご家族や友人同士の旅行も快適です。

西武秩父駅までの特急料金は900円。スマホやパソコンなどネットで簡単に予約でき、クレジットカードだけでなくPayPayでも決済できます。予約してしまえば発券の手間も不要で、乗車日時など2回まで変更できます。会員登録すれば乗車日当日内の列車へ何度でも変更できます。乗車券はいつも通りSuicaやPASMOでピッと改札を通るだけなので、特に難しいことはありません。

西武鉄道特急ラビュー(Laview)は

・贅沢(Luxury)なリビング(Living)のような空間の「L」

・矢(arrow)のよ うな速達性の「a」

・大きな窓から移りゆく眺望(view)の「view」

の3つの思いを込めて愛称が決められました。

足元まで大きな窓が広がる開放的な空間。心が明るくなり、体を包みこむようにゆったり座れる優しげなイエローの座席。そして他にはないスタイリッシュで独特な外観デザイン。鉄道友の会が制定するブルーリボン賞を受賞した、わくわくと旅行気分が盛りあがる特急電車です。

西武秩父駅直結「祭の湯」で秩父名物を満喫

西武秩父駅を降りると、そのまま吸いこまれるように「西武秩父駅前温泉 祭の湯」へ。西武秩父駅前温泉 祭の湯は、「祭」をテーマにした温泉、食事、おみやげ、文化をまとめて体験できる複合型温泉施設です。

西武秩父駅の改札口から一番近い入口から入ると、すぐ左手に「売店」があります。電車やバス、タクシーに乗る前にさっと欲しいものが買えるのは便利です。おにぎりやサンドイッチ、飲料やお酒、お菓子やおつまみなどをセルフレジでサッと購入できます。

その先には秩父の定番土産や農産物などを取り扱うおみやげコーナー「ちちぶみやげ市」が広がっています。旬の野菜や果物が置かれ、今だけしか味わえないヤングコーンやとうもろこしが並んでいました。近所のスーパーで見るお値段よりもだいぶお得に感じました。

お菓子や調味料、お漬物などの名産品のコーナーでは、「しゃくしな漬」や「豚肉の味噌漬け」、「みそぽてと」や「ちちぶコーラ」などを購入できます。

その奥にあるのは「酒匠屋台」。「秩父麦酒醸造所」「兎田ワイナリー」「秩父錦」「武甲正宗」「イチローズモルト」など、秩父にある酒造の日本酒やクラフトビールなどが幅広く揃っています。地酒3種を飲み比べできるセットや秩父のクラフトビールの飲み比べなど、おいしいおつまみと一緒にゆっくり楽しめる角打ちコーナーもあります。

さらに奥には広々としたフードコートがあり、「わらじとんかつ」や「みそぽてと」「肉汁つけうどん」「くるみだれそば」などの秩父名物を堪能できます。カレーやラーメンなどもあるので、お腹の空き具合やお好みに合わせてそれぞれ選べるのもフードコートの魅力です。

埼玉県はブランド豚も多く、豚肉がおいしいことでも知られています。香ばしい「炙り味噌豚丼」、ついつい手が伸びる「みそフライドポテト」などおいしくいただきました。

濃厚秩父産メープルに舌鼓「MAPLE BASE」

お腹もいい具合にいっぱいになったところで、そろそろバスの時間が近づいてきました。次の目的地は秩父ミューズパーク内にある「MAPLE BASE(メープルベース)」。日本発のシュガーハウス(カナダにあるメープルシロップを製造する小屋のこと)で、秩父のカエデの木から取れるメープルシロップをカフェで味わえ、おみやげにメープルを使った商品を買うこともできます。

西武秩父駅の6番乗り場から、秩父ミューズパーク循環バス「ぐるりん号」に乗ります。バスは秩父の風情ある街並みを抜けて自然豊かな山へと入り、高台からの景色を眺めながら進みます。「MAPLE BASE」最寄りのバス停「スポーツの森」まで約20分程度なので、車酔いしやすい私でも問題なく到着できました。高まるテンションと素晴らしい景色を楽しんでいたらあっという間でした。

「スポーツの森」のバス停からは徒歩8分程度。秩父ミューズパーク内には看板も立てられているので迷うこともなく、自然の中をお散歩気分で歩いていると「MAPLE BASE」が見えてきます。

ウッディな店内へ入るとカウンターがあり、注文を済ませてから席に着きます。パンケーキやメープルドッグ、特製ジェラートなどのフードメニュー、メープルミルクやメープルラテ、樹液紅茶や秘蜜ドリンクなど豊富なメニューはどれにしようか迷ってしまうほど。たっぷり迷って選んだのがアイスの樹液紅茶と秘蜜ドリンクのソーダ。「秘密」ではなく「秘蜜」なことに、お気づきになりましたか?

「秘蜜」とは新しいはちみつのカテゴリー「第3のみつ」のこと。NPO法人秩父百年の森と埼玉県立秩父農工科学高校食品化学科、埼玉大学などの関係者による共同研究から生まれたもので、「MAPLE BASE」ではミツバチに自然の花蜜だけでなくりんごジュースを与えて採った蜜を使っているのだとか。どんな味なのか興味津々です。

秘蜜ドリンクのソーダを飲んでみると、スッキリとした甘味がありながら爽やかさのある風味がシュワッとした炭酸によく合います。りんごの味までは感じられませんでしたが、果実のような味わいを感じることはできました。暑さの中を歩いてきたので、甘さ、酸味、シュワッとした爽快感の全てがちょうどよかったです。

アイスの樹液紅茶は、しっかり紅茶の風味もありながら柔らかな甘味がプラスされ、体に染みわたります。疲れた体にちょうどいい、ホッとする味わいです。

ほんのり甘く天然のミネラル成分が豊富な秩父産のメープルシロップは、雪解けの頃にしか採ることができません。糖度1〜2度のほんのり甘いさらさらな樹液を、薪で1/50にまで煮詰めれば秩父産メープルシロップの完成です。

砂糖や一般的なメープルシロップと比べても低カロリーで、カルシウムやカリウムが豊富に含まれています。黒蜜を思わせるようなこっくりと濃厚な味わいも

その貴重なカエデの樹液を使ってメープルシロップを作る様子は、動画で見ることもできます。

素敵なカフェでのんびりした時間を過ごした後は、秩父神社へ向かいます。

後編をお楽しみに!

ABOUT ME
ひがのあや
東京都品川在住。小学生の2人の子供を育てながら、ファッション・グルメ・トラベル系のWEBライターとして取材・ライティング・リサーチ業務を行う。長いお休みには国内旅行で美味しいモノを食べ歩き、普段は時間があればアンテナショップやデパ地下を巡っている。