スーパーマーケットのみりん売り場には、数々のみりんが売られています。100円台で買える安いものから、1000円ほどもする高いものまであります。
きっと原材料が違うんだろうということは想像が付くのですが、これまで詳しく考えたこともなく、なんとなく「本みりん」を選んできました。
「本みりん」というくらいだから本物なのでしょう。料理にそれほど自信もないので、とりあえずいい方を買っておこうという自信のなさの裏返しでもあります。
子どもに買い物を頼んだら、「みりんはお酒の扱いになるから売ってもらえなかった」と子どもに言われて、驚いたり。
それではみりんの違いを比べてみましょう。
一番価格が安い「みりん風調味料」とは?
一番価格が安い「みりん風調味料」は、原材料にアルコールが使われていないものもあります。例えばミツカンの「みりん風調味料」の原材料を見てみると「水あめ、米および米こうじの醸造調味料、醸造酢、酸味料」となっていて、糖分や塩分、酢、アミノ酸などが加えられているのが特徴です。
アルコール度数が1%未満で酒類に含まれないので、これなら子どもに買い物を頼むこともできます。料理酒と同じように魚などの臭い消しや、調味料の浸透性を高める効果はありますが、照りやコクを出す効果は物足りなく感じるかもしれません。ちなみに、みりん風調味料には軽減税率が適用されます。
一般的な「本みりん」とは?
一般的な「本みりん」は、蒸したもち米と米麹に醸造アルコールと水あめを加えて、味や香りを調整して約2、3か月ほどで作られています。
例えば宝酒造の「本みりん」は「もち米(タイ産・国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール、糖類」となっています。本みりんですが、醸造アルコールが使われ糖類が加えられています。
ミツカンの「純米本みりん」は、「もち米(タイ産)、米こうじ(タイ産米)、醸造アルコール、米しょうちゅう」となっています。値段は先ほどの「本みりん」に比べて倍になりますが、米焼酎も使われ糖類は加えられていません。
こうして比べてみると、同じ「本みりん」という呼び名でも違いがあるのが分かります。これまで良いと思って使っていた「本みりん」が、普通に糖類が加えられたものだったとは驚きました。
「本みりん」はアルコール度数が約12〜14%程度と高いので子どもだけでは買うことができません。酒類の扱いなので、消費税は10%が課税されます。
試してみたい、伝統的製法の「本みりん」
スーパーで取り扱っているところは多くはありませんが、伝統的な製法で作られた「本みりん」はスーパーのものとはまた大きく異なります。「三州三河みりん」の原材料は「もち米(佐賀県・北海道・愛知県)、米こうじ(愛知県産米)、本格焼酎(愛知・山形県産米・自社港本町造成蔵製)」と書かれています。
材料は全て国内産で、蒸したもち米と米麹を焼酎といっしょに仕込み、搾って、長期間の醸造熟成を経て、みりんになります。こちらも子どもが購入することはできません。
長い時間をかけて、じっくりと甘みを増したというのがしっかりと味にも出ています。これを知ってしまったら、もう一般的な「本みりん」には戻れません。
「三州三河みりん」の公式サイトはこちら