毎年夏休み期間中、東京・有楽町にある国際フォーラムで行われている「丸ノ内キッズジャンボリー」。今年は2017年8月15日(火)・16日(水)・17日(木)に開催されました。毎年楽しみにしているイベントで、今年は「親子で学べる! 味噌の食べ比べ教室」に参加してきました。
日本全国で1000種類以上の味噌が作られています
「親子で学べる! 味噌の食べ比べ教室」は事前申し込み制で、小学4~6年生とその保護者が参加することができます。味噌の食べ比べ以外にも味噌の歴史や味噌の種類について、マルコメ株式会社の方が丁寧に説明してくれました。
日本には実に1000種類以上の味噌があり、地方によって使われている味噌が違うことが説明されます。日本地図で味噌の分布図を見せてくれた後で、保護者の方へ出身を尋ね、東海地方のご出身の方は赤味噌、九州地方出身の方は麦味噌を使っているという話を聞いたりと子どもたちも熱心に話を聞いています。地図で見るだけではなくとても分かりやすいです。
まずは種類別で味噌を食べ比べ!味の違いを実感できます
味噌は原材料で大きく3種類に分けられます。米と大豆と塩で作った「米味噌」、麦と大豆と塩で作られた「麦味噌」、大豆と塩で作られた「豆味噌」です。「豆味噌」というのは、東海地方で使われている、先ほども話に出た「赤味噌」のことです。
まずは「米味噌」「麦味噌」「豆味噌」を食べ比べてみます。「米味噌」はなめらかでいつもの食べ慣れた味、ややしょっぱさも感じます。「麦味噌」は甘さもあり、麦の味もしっかり感じます。「豆味噌」はスプーンで取るのが難しいくらいしっかり固く、色も黒く濃いのが分かります。かなり塩味が強く、食べ比べるとそれぞれの違いがよく分かります。
日本で一番多く作られている「米味噌」も、甘味噌、甘口味噌、辛口味噌に分類されます。その違いは、混ぜられている糀の量が違うことで生まれます。次に食べ比べるのは先ほどの「米味噌(辛口)」、そして「米味噌(甘口)」、「白味噌(甘味噌)」の3種類です。先ほどは一番上の横のラインを食べ比べ、次は一番左の縦のラインを食べ比べていきます。
辛口の米味噌は糀割合が5割で塩分量が12%、甘口の米味噌は14割の12%。白味噌は20割の6%です。辛口と甘口の米味噌は、てっきり塩分量で辛口と甘口が決まるのだと思っていました。塩分量は同じなんですね。3つを食べ比べてみると、一番甘いのは白味噌で、子どもたちからも一番人気でした。
米味噌は種類が多いからこそ、どれが自分好みの味噌なのか分からないことも多いですよね。そんな時は原材料欄を見ると分かることがあります。原材料は入っている量が多い順で書かれているので、米が大豆よりも先に書かれていれば「甘口」、大豆の方が先ならば「辛口」と判断できるのだとか。とても参考になります。
珍しい仕込直後の味噌も!味噌の製造工程順に食べ比べ
続いては味噌の製造工程順に食べ比べます。どういう点に注意しながら食べ比べるかといういうとスプーンで触った感じ、色、香り、味に注目しましょうと事前に説明がありました。
写真の一番下の列を食べ比べます。左から原材料を混ぜただけの「仕込み混合物」、半月後に微生物を活性化させるため底と上の方の味噌をひっくり返した「天地みそ」、「熟成2カ月」「熟成4カ月」「熟成6カ月」の5種類です。
「熟成2カ月」「熟成4カ月」「熟成6カ月」は商品としても販売されているものですが、写真左側の「仕込み混合物」と写真右側の「天地みそ」は工場から持ち出すほかはなくとても貴重なものだそうです。
「仕込み混合物」は大豆の粒がしっかりと残っていて、色も白くパサパサしていて取りにくく、枝豆のような素材の味を強く感じます。「天地みそ」はさきほどよりもまとまりは出てきましたが、豆の香りはやわらいだものの味に深みはありません。
「熟成2カ月」はかなりなめらかになり、塩気もだいぶ強くなって色にも深みが出てきました。「熟成4カ月」になると、香ばしい香りがしてしっかりとした味噌の味です。「熟成6カ月」はぐっと色も深くなり、なめらかで甘く、醤油のようか香りがします。
合計10種類もの味噌を食べ比べました。食べ比べると味噌の違いがはっきり分かり、自分がどんな味噌が好きなのかもよく分かりました。
また、好みでない味噌を買ってしまったときは、自分好みの味噌を混ぜて使うといいそうです。味噌を自分好みにブレンドするのも楽しそうですし、ますます味噌が好きになりました。
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