進化する食卓

五反田で長く愛される鶏肉専門店「信濃屋」の鶏メンチ

地元で長年愛される名店には、おいしいものがあるのは当然のこと。ネットやテレビ、雑誌で知る評判のお店もいいけれど、やはり友人からの口コミほど強力な情報源はありません。友人が教えてくれた五反田の「信濃屋」は鶏肉専門店で、鶏肉がおいしいのはもちろんお総菜や焼き鳥、お弁当も絶品です。中でもおすすめなのが「鶏メンチ」です。

鶏肉専門店「信濃屋」は五反田駅から約3分です

五反田は不思議な街です。風俗街の印象がある方もいれば、美智子様のご実家があった場所という印象を持っている方もいたりと大きな振れ幅をもったエリアです。この大きな振れ幅こそ五反田の魅力で、新しいお店も昔ながらのお店も集まっています。

鶏肉専門店「信濃屋」は、JR五反田駅の西口を出て高架を走る東急池上線を見ながら目黒川を渡った場所にあります。お昼時や夕方にはお弁当やお総菜を買い求める人で行列ができているのですぐに分かります。

目黒側に面した店の正面では、お総菜や焼き鳥、お弁当が販売されています。左側の通路を通り店の奥へ進むと、鶏肉専門店になっています。お昼時にはやかんに入ったお茶と紙コップが用意され、気候のいい日は近くの公園でお弁当を食べるという人も少なくありません。

「信濃屋」では鳥取県の大山鶏を中心に扱う鶏肉専門店です。大山から直送された鶏体を、店内で1羽ずつ丁寧に手作業で解体しています。そのため、肉のぷりぷりとした弾力が違います。もちろんお弁当やお総菜にもこの鶏肉が使われ、唐揚げやメンチカツを揚げる油にはたくさんの鶏の油を溶かしたものをが使われています。

ランチタイムには行列必至、コスパの高いお弁当は4種類

「信濃屋」のお弁当は4種類、「鶏そぼろ丼」「唐揚げ弁当」「焼き鶏丼」「照り焼き丼」です。月に一回程度、チキンカレーが並ぶ日もあります。「焼き鶏丼」は520円ですが、その他は全て500円という驚きのお値段です。女性だとお弁当一つで十分のサイズですが、男性はお弁当プラスして唐揚げやメンチカツを購入していく方も多かったです。

もちろん全部おいしくておすすめなのですが、私のお気に入りは「焼き鶏丼」です。毎回行列に並んでいる間、散々迷っても結局選んでしまう信濃屋の「焼き鶏丼」は、とても520円とは思えません。

きざみ海苔が乗ったご飯の上に、にく、つくね、ねぎまが3本分とたまご焼きが乗せられています。タレだけを購入していく方もいるという秘伝のタレは、何種類もの砂糖やこだわりの醤油などをブレンドして生み出されています。ぷりっとした鶏の弾力に、キレのある辛さをもちながら絶妙な甘さを持つタレが本当によく合います。濃いたまごの味にほんのり甘みのあるたまご焼きも「焼き鶏丼」によく合い、無心で食べてしまう幸せを感じるお弁当です。

「信濃屋」は人気商品の「鶏メンチ」、1個130円で買える幸せ

「信濃屋」に行ったら毎回買うのが1個130円の「鶏メンチ」です。人気商品なのでショーケースの中でも「鶏メンチ」は一番上の広い面積を取って陳列されています。注文すると、「信濃屋」オリジナルの耐油袋に入れてくれます。最近ではこういう形でお総菜を売っているお店も減ってしまったので、こういう味のある袋で手渡されることもうれしいものです。
ほかほかと温かい「鶏メンチ」は幸せな気分になります。

女性の握りこぶしくらいの大きさもある「鶏メンチ」は、しっかりと食べごたえもあり肉を感じるメンチカツです。温かい「鶏メンチ」がおいしいのはもちろんですが、「信濃屋」の「鶏メンチ」は冷めてもおいしいのであえて温め直しはせずにそのまま食卓に出しています。ソースを付けて食べてもおいしいけれど、からしを付けて食べるのもおすすめです。

「信濃屋」の「鶏メンチ」は衣のザクザクとした食感がよく、鶏の脂を溶かしてあげているだけあって、衣までしっかりとした鶏の旨みを感じられます。他では味わえない絶品の「鶏メンチ」は、ぜひ五反田に来たら立ち寄って欲しい名店です。

鶏肉専門店「信濃屋」

ABOUT ME
ひがのあや
東京都品川在住。小学生の2人の子供を育てながら、ファッション・グルメ・トラベル系のWEBライターとして取材・ライティング・リサーチ業務を行う。長いお休みには国内旅行で美味しいモノを食べ歩き、普段は時間があればアンテナショップやデパ地下を巡っている。