有楽町の交通会館内にある和歌山県のアンテナショップ、わかやま紀州館。
そこで今、知る人ぞ知る人気の商品があります。その名も「じゃばら」。見かけはミカンか柚子のような柑橘系の果物です。聞き慣れない名前のこの果物が、なぜそこまで人気なのでしょう。「じゃばら」の人気の秘密について調べてみました。
「じゃばら」とは
「じゃばら」は和歌山県北山村に自生していた一本の原木からスタートしました。日本唯一の自生の果実「じゃばら」を、「味、香りともに他の柑橘類よりも優れている」とじゃばら栽培で村を活性化しようとの働きかけが起こりました。
その後、成分分析、特性調査、料理専門家の試食などの結果、じゃばらは国内だけでなく世界でも類のない新しい品種であることが判明。村では農園の規模を拡大してじゃばら栽培に力をいれるようになりました。
また「じゃばら」は冬の気温が低い山間地によく育つ特性があることが研究で判明。温暖多雨で寒暖の差が大きい北山村の気候、環境とぴったり合うことが分かりました。
人気の秘密は春のムズムズシーズンにあり!
じゃばらの人気の秘密は、ある口コミの噂からはじまりました。以前からじゃばらを買われる方の多くが10kg〜20kgと大量に購入していくという傾向があり、その理由を聞いてみたところ、「じゃばらが花粉症に効果があるので欠かせない。だから大量にまとめ買いしておく」という声がたくさん聞かれたそうです。
平成17年には岐阜大学の研究でじゃばらの果実、特に皮の部分に抗アレルギー作用がある成分が含まれていることが発表されました。これによりじゃばらは、医学的見地からも機能性食品素材として認知されるようになったのです。
このことがまた口コミで広がり「じゃばら」を試してみる人が増え、それがまた口コミとなって「じゃばら」の人気が広がっていきました。
「じゃばら」の味はまろやかな酸味とほのかな苦味
わかやま紀州館では、ストレート果汁やじゃばらぽん酢、じゃばら皮のドライフルーツ、じゃばら飴などじゃばらの加工品も数多く取り扱っています。
中でも人気なのは、じゃばらのストレート果汁。市販されているレモン果汁のように、焼き魚などの料理にかけても美味しくいただけます。ドレッシングに少量加えるのもおすすめです。
炭酸水で割ったり、いつも飲んでいる焼酎に加えても美味しく飲むことができます。わかやま紀州館ではお試し用に買っていく方も多い100mlと、リピーターの方にもオススメの360mlがあります。
ストレート果汁の瓶を開けてみると、柚子やレモンにはないツンとくる独特の香りがします。そのまま口にしてみると酸味も感じますが甘みがあり、軽い苦味もある後味。
スタッフの方にうかがったところ、酸味が苦手な方や、香りが気になる方ははちみつを加えて飲むと飲みやすいそうです。はちみつを入れて炭酸水で割って飲んでみると、確かに酸味も香りも和らぎます。
子どもにも飲ませてみると、気に入ってあっという間に飲んでしまいました。私も子どもも花粉症なので、美味しく食品で花粉症対策が取れるなら継続して「じゃばら」を取り入れてみたいと思います。