進化する食卓

とろ〜りひんやり 群馬県みなかみ「大とろ牛乳」はコラーゲン入りの濃厚さっぱりスイーツ

毎日なにげなく眺めているテレビやSNS。気になるお店や商品に興味を持っても、実際に買いに行けることの方が少ないのではないでしょうか。「今度○○に行ったら寄ってみよう」と思っても、毎日多くの情報にさらされているとそのまま忘れてしまうことも多いものです。

そのまま記憶の奥に入れっぱなしになってしまうものもあれば、何かのきっかけで思い出すものもあります。初めて見たときはその素朴な雰囲気にひかれ、でも買いに行くには余りに遠くてあきらめたスイーツ。それが数年後、たまたま旅行の途中にお店の前を通ったことで記憶がよみがえりました。

群馬県北部・水上温泉の近くにある菓子工房「大とろ牛乳」では、アイスのようなシェイクのようなスイーツが食べられると聞いて行ってきました。

「大とろ牛乳」ってどんなスイーツ?

「大とろ牛乳」は「大とろ牛乳」という名前の牛乳を使ったスイーツ……かと思いきや、そうではありません。「大とろ牛乳」というのが店名でもありスイーツの名前でもあります。

低温で長時間殺菌した群馬県産の牛乳をたっぷり使った、新食感なのにどこか懐かしさを感じるスイーツで、店内には「ヒルナンデス ご当地グルメグランプリ第1位」と書かれたプレートが飾られています。

一般的な牛乳は高温で短時間殺菌していますが、低温で長時間殺菌した牛乳はうまみも栄養素も逃しません。スーパーなどでも低温殺菌牛乳は販売されていますが、いつも飲んでいる200円前後の牛乳とは全く違うやさしい味わいを楽しめます。

「大とろ牛乳」はヨーグルトやアイスのようにも見えますが、牛乳とコラーゲンの少し凍ったスイーツなのだとか。タピオカに付いてくるような極太ストローと細長いスプーンが付いてくることから、飲めるくらいにやわらかいのかなと想像できます。

「大とろ牛乳」は食感を楽しめるよう一番いいタイミングで渡してもらえます。購入後はすぐに食べるのがおすすめで、シェイクなどと同じように冷凍保存などはできません。

店内には「大とろ牛乳」の自動販売機も置かれています。1個350円で販売されていて、店頭で購入するものとは違った食感を楽しめるそうです。保冷剤の販売もしていますので、おみやげにすることもできます。店頭の商品が完売してしまった後や定休日でも、自動販売機なら「大とろ牛乳」を購入することができます。(2020年10月現在)

「大とろ牛乳」のアクセスと駐車場は?

「大とろ牛乳」があるのは群馬県利根郡みなかみ町。みなかみ町は有名な水上温泉があることで知られ、利根川の渓流沿いの崖にホテルや旅館などの宿泊施設が建ち並んでいます。箱根や熱海とは全く違う、歴史を感じさせる趣のある温泉街の情緒を感じられます。

「大とろ牛乳」があるのは関越自動車道の水上ICから車で約1分の場所。国道291号線沿いにある小さなお店です。見逃してしまいそうなお店ですが、国道沿いにお店はそう多くはなく、土日や祝日ともなれば「大とろ牛乳」の周辺に車や人が集まっているのですぐに分かります。国道291号はみなかみ周辺を観光するなら必ず通る場所ということもあり、行列に誘われて訪れる方も増えています。

「大とろ牛乳」の店舗の前に駐車場はありますが、2台ほどしか停められません。道路を挟んだお店の反対側に広い駐車場がありますので、よほど混雑していない限りは車が停められないということはありません。

今年で10周年を迎えた「大とろ牛乳」は、みなかみ町の名物スイーツとしても知られガイドブックにも掲載されています。また、テレビなどのメディアで紹介されることも多く家族連れや女性グループ、カップルなど若い世代を中心に高い人気のスイーツです。

「大とろ牛乳」のメニューは?

「大とろ牛乳」のメニューは季節によって多少変更があります。

・大とろ牛乳 500円

・大人の珈琲ゼリー(エチオピア産イルガチェフェ使用) 650円

・はりこみ刑事(あんこ+ラスク) 650円

・ハニーナッツ 650円

・生チョコのクラッシュ 650円

こちらは定番商品のようで、春には地元産のいちごを使った「ごろごろいちご」や、秋には地元産のりんごを使った「シャキシャキりんご」も登場します。地元産の旬のフルーツを使ったメニュー、例えばシャインマスカットやいちじく、さくらんぼやブルーベリーなど、数量限定で販売されます。

「大とろ牛乳」のInstagramには、旬のフルーツを使ったメニューがアップされています。数量限定のメニューも多いので、みなかみ方面へ行くと決まったらぜひInstagramもチェックしてみてください。

いよいよ「大とろ牛乳」を実食!

バニラなどの香料は一切使用していないのに、ほんのり甘い香りのする「大とろ牛乳」。濃厚な牛乳の風味とシャリッと心地よい口あたり。それでいて後味はさっぱり。

 「大とろ牛乳」をカウンターで受け取り、食べはじめるまでは「どんな味だろう」とわくわく。食べはじめると「濃厚なのにしつこくない!? 不思議!」と驚き、その独特の味わいを確認しているうちにあっという間に完食してしまいます。

今回注文したのは「はりこみ刑事」「香りの抹茶ゼリー」「大人の珈琲ゼリー」の3つ。一番左の「はりこみ刑事」は、「大とろ牛乳」の上につぶあんとバゲットのラスクが乗っています。ラスクは甘みなどはつけられておらず、つぶあんも甘さ控え目。「大とろ牛乳」のやさしい甘みにつぶあんの小豆の甘みがよく合います。ラスクはほろっと崩れるタイプではなく、ゴリッとハードな食感を楽しめます。

「香りの抹茶ゼリー」は、「大とろ牛乳」の上にほどよい大きさの抹茶ゼリーが乗せられ、さらに抹茶もトッピング。しっかりと抹茶の風味も感じられ、さっぱりとした「大とろ牛乳」とよく合います。

そして「大人の珈琲ゼリー」には、透明感のあるキューブ型のコーヒーゼリーが乗せられています。さらっとした甘さの 「大とろ牛乳」に、ほどよい苦味のコーヒーゼリーがたっぷり。甘いものがそこまで得意でない方にもおすすめです。

きなこ、黒ごま、ココア、岩塩と無料のフレーバートッピングもあります。

以前は自由に使えるよう店内に置かれていましたが、今回は置かれていなかったのか、他のお客さんで見えなかったのか見かけませんでした。トッピングをご希望の方は注文時にご確認ください。

「大とろ牛乳」は人気店ということもあり、この日も行列ができていました。1組のグループが注文していると店内はいっぱいになってしまうということもあり、店内には1組ずつ入るようになっています。ソーシャルディスタンスの必要から、店内やお店の前ではなく「車内でお召しあがりください」という張り紙もしてありました。

みなかみではそろそろ雪が降ってもおかしくないほど、すぐに冬がやって来ます。暖かい車内で食べる「大とろ牛乳」はまた格別です。

菓子工房 大とろ牛乳

〒379-1615

群馬県利根郡みなかみ町小仁田265-1

TEL.0278-25-3604

営業時間:平日11:00~17:00 土日祝祭日10:00~17:30 ※売切れ次第終了

定休日:火曜日 ※仕入状況で臨時休業の場合もあります

この「大とろ牛乳」、新宿区早稲田にある「D-style TOKYO」でも食べることができます。プレーンタイプにトッピングを乗せる形で、数量限定ではありますが「大とろ牛乳」を楽しむことができます。

ABOUT ME
ひがのあや
東京都品川在住。小学生の2人の子供を育てながら、ファッション・グルメ・トラベル系のWEBライターとして取材・ライティング・リサーチ業務を行う。長いお休みには国内旅行で美味しいモノを食べ歩き、普段は時間があればアンテナショップやデパ地下を巡っている。