見学・体験レポート

上諏訪で呑みあるきを楽しむ 諏訪五蔵で酒蔵めぐり

上諏訪で「上諏訪街道呑みあるき」というイベントを知ったのは、山登りの帰りに立ち寄ったお蕎麦屋さんで。
毎年春と秋に参戦していましたが、2019年春からイベントは一旦中止となり、次回の開催も未定です。

1998年より20年続いてきたこのイベント。
安全性や仕組みなどを再検討するためという理由からまだ開催予定の目途は立っていません。
楽しいイベントだったのでぜひまた開催されることを願っています。

今回はお気に入りのお蕎麦屋さん「手打ちそば処とみや」に集う仲間で、自主的に呑みあるきを楽しんできました。

500mの間に5軒立ち並ぶ酒蔵【諏訪五蔵】

【舞姫】【麗人】【本金】【横笛】【真澄】。
諏訪市の甲州街道沿い、わずか500mの間に5軒の酒蔵が立ち並んでいます。

霧ヶ峰の伏流水を仕込み水に使い、同じ水を使いながらもそれぞれ個性や特徴の違う酒を醸造してきた酒蔵。
良きライバル同士という関係でもありながら、同じ地域で協力し合い諏訪を酒の街として盛り上げていこう。
そんな心意気で立ち上げられたのが【諏訪五蔵】です。

【諏訪五蔵】では呑みあるきにぴったりの「諏訪五蔵 酒蔵めぐり」というクーポン券が販売されています。
グラスや手さげもセットになったごくらくセットは【諏訪五蔵】のどの蔵で購入できます。
全蔵共通クーポン券は2,000円(税込)。

各酒蔵をめぐって自慢の日本酒を味わえる呑み歩きにぴったりです。

諏訪五蔵

「信州舞姫」や「翠露」を醸造する酒蔵 【舞姫】

長野県諏訪市にある酒蔵です。
酒造りは、伝統手法にもとづき、蔵人が愛情を込めて醸しております。水は美しい大自然が息づく霧ヶ峰高原を源とする清冽なる伏流水。特定名称酒は酒造好適米を使用し、甘・酸・渋・辛・苦の五味が程良く調和した、旨口の日本酒造りに日夜励んでおります。

【舞姫】のホームページにはこのような挨拶文とともに、酒づくりや水・米へのこだわりが書かれています。
会社名にもなっている「信州舞姫」や「高尾の天狗」、「信州舞姫 うめ酒 日本酒仕込み」や「信州舞姫 あんず酒」などたくさんの種類を造られています。

女性醸造家が女性に喜んでもらえる日本酒を造りたいという思いで醸造した、白ワインのような日本酒「PRINCESS TIME」、伝統派・地域密着型の日本酒、地酒専門店用にブランド力のある日本酒など多種多岐にわたる日本酒が造られているのも特徴です。

その中でも「翠露 吟醸酒 超辛口 美山錦」は私の大好きなお酒。
これまで何度も購入しています。

信州舞姫 翠露純米大吟醸 中汲み生酒 磨き49 720ml

価格:1,980円
(2019/11/19 12:01時点)
感想(3件)

信州舞姫 吟醸酒 扇ラベル 720ml

価格:1,078円
(2019/11/19 13:19時点)


株式会社舞姫

日本酒だけでなくクラフトビールも製造する【麗人】

【麗人】が創業されたのは、今を遡ること二百余年。
その蔵の建物の一角には創業当時の大黒柱が今でも残り、蔵の中にはその当時の雰囲気があちこちに残っているそうです。

諏訪五蔵が立ち並ぶこの一帯は諏訪盆地にあり、フォッサマグナ(中央大地溝帯)の上に所在しています。
諏訪盆地には霧ヶ峰高原に降った雨が長い時間かけて地中で浄化され、伏流水となって流れ込んできます。

その伏流水は、蔵の中の井戸に毎分150リットル以上、止むことなく涌き出ています。
日本酒造りには大量の水が欠かせません。
その仕込みにも使われている水は、蔵の前で飲むことができます。

私のおすすめの日本酒は、今の季節なら「秋あがり 辛口吟醸原酒」。
さらに【麗人】では「諏訪浪漫」などのクラフトビールも造られていますので、こちらもぜひ呑んでみていただきたいです。
1銘柄のみ生ビールでの提供という形で、1杯100円で地ビールを試飲することもできます。

また4月上旬~9月下旬までの平日のみ、完全予約制で酒蔵見学も受け付けています。
案内時間は9時~11時、14時~16時の中から、希望の時間を電話かメールで問い合わせてみてください。

麗人酒造 辛口吟醸原酒 秋あがり 720ml

価格:1,540円
(2019/11/19 13:22時点)

【麗人酒造】「諏訪浪漫ビール」350ml缶 呑み比べ3本セット

価格:1,100円
(2019/11/19 13:25時点)

麗人酒造株主会社

家族5人の小さな造り酒屋【本金】

1756(宝暦6)年、創業者・宮坂伊三郎が酒株を譲り受け酒造業をはじめた【本金】。
【本金】の文字には「本当の一番(金)の酒を醸す」という想いが込められているそうです。
また、左右対称の2文字から、「裏表のない商売」という意味もあるとのこと。
【本金】という名前には酒造りに対する真摯な姿勢が込められています。

【本金】は家族5人を中心に酒造りを行う、小さな造り酒屋です。
そのためなかなか大手スーパーなどでは手に入れることが難しいかもしれません。
若い9代目蔵元が時代に合った売り方を試行錯誤し、【本金】に関わる全ての人たちを幸せにしたいという思いを目標にしている酒蔵です。
呑めば分かる、本当においしい日本酒をぜひ味わってください。

蔵元の名が付いた「本金」もおいしいですが、私のおすすめは「太一」。
すっきり辛口の酒質は多くの方に愛され、今では「【本金】といえば太一!!」と言われるようになった【本金】の看板商品です。
「太一」という名は50年以上本金を醸し続け、全国新酒鑑評会金賞受賞の酒を造った杜氏・北原太一氏の名からいただいたもの。
【本金】の歴史までも感じられる酒です。

本金酒造 本醸造 からくち太一 1,800ml

価格:2,090円
(2019/11/19 13:31時点)

本金 純米酒 1800ml

価格:2,640円
(2019/11/19 13:32時点)


酒ぬのや本金

種類豊富な日本酒が楽しめる【横笛】

伊東酒造の屋号【横笛】。
これは有名な悲恋物語「滝口入道」から命名されたものです。
平重盛に仕える若き滝口武者・齋藤時頼と建礼門院(平重盛の妹)の官女・横笛との儚く悲しい恋物語。

この物語を耳にした信仰心の深い初代当主。
「横笛」の名を後世に残し、長く菩薩を弔うことも含め『大銘酒 横笛』と命名し醸造することとなったのです。

その「横笛」をはじめ「〆(けじめ)」、「八剣」など、純米大吟醸、大吟醸、吟醸酒など実にたくさん日本酒の種類があります。
私のおすすめは「純米大吟醸 深水」。
本当においしくて、すいすい呑めてしまいます。

伊東酒造 純米酒 横笛 1,800ml

価格:2,717円
(2019/11/19 13:35時点)

伊藤酒造株式会社

全国新酒鑑評会で例年金賞を受賞している【真澄】

寛文2(1662)年創業の【真澄】。2012年には創業350周年を迎えました。

諏訪大社のご宝物「真澄の鏡」を冠した酒を醸し続けた酒蔵です。
今でも全国の酒蔵で使われている優良な清酒酵母「七号酵母」の発祥蔵でもあります。

【真澄】では、おすすめの酒4〜5種類の試飲やお土産も付いた諏訪蔵を見学をすることができます。
事前予約制で参加費は2,200円(税込)です。
開催日時や注意事項等は【真澄】ホームページでご確認ください。

真澄 諏訪蔵見学

【真澄】の酒蔵の一角には「Cella MASUMI」という蔵元ショップがあります。
テイスティングルームや酒器、こだわり食品のコーナーが設けられ「酒のある和やかな食卓」を提案してくれます。

【真澄】のホームページにも「真澄のある食卓」というページがあります。
私はここが大好きで更新されるたびに眺めては、呑みたいお酒が増えていきます。

その中でも私のおすすめは「純米大吟醸 山花」。
大好きで蔵を訪れるたびに購入する一本です。

真澄 純米大吟醸 山花 720ml

価格:2,970円
(2019/11/19 13:40時点)

真澄 辛口生一本純米吟醸1800ml

価格:2,860円
(2019/11/19 13:41時点)

宮坂醸造株式会社

日本酒は地酒と言うだけあり、その場所を思い出しながら呑める楽しみもあります。
ぜひ皆様も諏訪五蔵でおいしいお酒を召しあがってはいかがでしょうか。

ABOUT ME
くろかわ まさよ
京都生まれ、京都育ち、京都在住 旅とカメラと旅ごはんが大好きで会社員として働きながら カメラと共に美味しいものを求めて旅に出る日々。 旅先で購入した食材で、お料理を作りながらいつまでも旅の余韻にひたっています。