気軽に楽しめる日帰り旅もいいけれど、ホテルや旅館に泊まる旅行はやはり格別。いつも車で旅行することが多いなら、たまには電車・新幹線やバスを使ってみるのもおすすめ。いつもは見逃してしまうような物や景色に出会えるかもしれません。今回、私は10数年ぶりに石川県金沢市へ出かけてきました。
【1日目前半スケジュール】
- AM 8:30 北陸新幹線かがやき乗りわくわくしながら金沢へ
- AM11:40 長町武家屋敷跡を通り「金澤玉寿司せせらぎ通り店」でお寿司に舌鼓
- PM 1:00 ご当地スーパー「マルエー」や尾山神社、ひがし茶屋街などに立ち寄り散策
東京から金沢まで新幹線かがやきで約2時間半
東京から金沢までは北陸新幹線で行くことができます。かがやきだと2時間半弱、はくたかだと3時間ちょっとかかります。東京駅の新幹線ホームには次々と新幹線が入ってくるので人も多く、そわそわとしたこの待ち時間が旅行気分を盛りあげてくれます。
金沢駅兼六園口にはおなじみの「鼓門」があり、金沢の伝統芸能である能楽で使われる鼓をイメージしています。雨や雪が多い金沢ということもあり『駅を降りた人に傘を差し出すおもてなしの心』がコンセプト。世界で最も美しい駅14駅に選ばれている金沢駅では、鼓門の前でたくさんの方が記念撮影していました。
金沢での移動はバスが主流ですが、今回は公共シェアサイクルを利用しました。歩くにはちょっと遠いけれど混んでいるバスに乗るのはなんとなく避けたい、という私にはぴったりの移動手段でした。
電動自転車で快適!長町武家屋敷跡から「金澤玉寿司」へ
金沢駅から長町武家屋敷跡までは、自転車で約10分。東京と比べると人通りも車通りも少ないため、自分のペースでゆったりと走れます。
長町武家屋敷跡をサイクリングしながら金沢市有数の繁華街香林坊(こうりんぼう)方面へ向かいます。1日目のランチは「グリルオーツカ」でハントンライスを予定していましたが、着いてみると残念ながら臨時休業。予定を変更して近くのせせらぎ通りにある「金澤玉寿司」へ行ってみることにしました。
香林坊東急スクエアの1階なので気楽に入れる雰囲気かと思っていましたが、予想していたよりずっと立派な店構え。とはいえ平日ランチタイムは2000円代で食べられるメニューもあり、上品で落ち着きがありつつも温かな雰囲気でした。
選んだのは寿司9貫、茶碗蒸し、お椀、デザートがセットになった「犀川(さいがわ)」。職人さんが目の前で握ってくれるカウンター席はやはり特別感があります。握ってくれる様子を見ながらわくわくする時間もたまりません。
注文を終えると一番にやってきたのは茶碗蒸し。東京で食べる茶碗蒸しとは少し異なり、とろみのついたあんがかかっています。ぷるっとした茶碗蒸しに入っている細切りの筍の食感とあんのやさしい味がやさしく染みわたります。
金沢港や富山岩瀬港等で、その日水揚げされたばかりの魚を自ら競り落とすこだわりのネタを使った旬のメニューを味わえます。どのネタも口に入れるたびに感激してしまうほどおいしく、金沢のお寿司を堪能しました。
デザートのほうじ茶プリンも絶品! 〆まできちんとこだわったおいしいランチは満足度がぐんと上がります。
住所:920-8550 石川県金沢市香林坊2丁目1-1 香林坊東急スクエア
電話:076-254-1355
休業日:火曜・水曜日
営業時間:ランチ11:00~14:30(ラストオーダー 14:00)
ディナー17:00~21:30(ラストオーダー 21:00)
地元スーパーや尾山神社、ひがし茶屋街をゆったり散策
お腹も心も大満足で「金澤玉寿司」を出たら、隣にある「マルエーミニ香林坊店」へ。店内ですぐ目に入ってきたのは、揚げあられ「ビーバー」や「山代温泉名物ゆせん玉子」、「加賀おでん」や「能登おでん」などお土産にもぴったりの食品が並んでいます。
もうちょっと通好みなものが欲しいなら、かつおがしっかりきいたほんのり甘口の「加賀つゆ」と呼ばれる液体だしや、まつやの「とり野菜みそ」のピリ辛味がおすすめです。
「今お寿司を食べてきたばかりなのに」と思いつつお惣菜コーナーをのぞいてみると、ぴかぴかつやつやのおいしそうなお寿司が並んでいます。ごくごく普通のスーパーでこんなにおいしそうなお寿司がこのお値段で買えることに衝撃を受けました。
金沢の街をゆっくり歩きながら尾山神社へ向かいます。明治8(1875)年に建築された尾山神社の神門は、兼六園と並んで金沢市のシンボルです。和漢洋折衷の三層になった門は、圧倒的な存在感で国指定重要文化財になっています。
一番上の第三層は四面五彩のギヤマン(ステンドグラス)張りになっていて、ほんのり色づいているのが分かります。一層一層造りの違いを見ているだけでも面白いです。
お詣りを終えて境内を散策。前田利家公の像やお松の方の像を見ながら池のほとりを散策していると、鍛鉄工芸作品であるハスのオブジェが置かれているのに気づきます。さすがアートの街・金沢です。
金沢城を眺めながら金沢城公園を抜け、ひがし茶屋街へ向かいます。歴史のある街並みや観光地を歩くのもいいですが、住宅街を歩くのも興味深いもの。人々が暮らしている街からひがし茶屋街へとつながる、実際に旅した人にしか分からない独特の空気感がたまりません。
人通りの少ない閑静な住宅街から、観光客があふれるひがし茶屋街へ入ると、伝統的な茶屋建築が並ぶ古い街並みにまるでタイムスリップをしたかのような錯覚を起こします。
趣のあるカフェや金箔や漆を使った伝統工芸品などを扱う店も多く、それでいて格式ばらずに入りやすいお店が多いことから、国内外を問わず多くのお客さんがお買い物を楽しんでいました。
金沢到着からたっぷりと楽しんだ1日目前半。1日目後半ではホテルにチェックインして休憩した後、地元の回転寿司とスーパーにお買い物に行きます。どうぞお楽しみに!