見学・体験レポート

おいしい自家製マヨネーズを作ろう!家にある材料で作れる手作りマヨネーズレシピを食べ比べ

かつては「マヨラー」なんて言葉も登場したほど毎日の食卓で大人気のマヨネーズ。最近では「マヨラー」という言葉こそ使われなくなりましたが、それはマヨネーズの人気が定着したから。野菜や料理にかけるだけでなく、炒めたり下ごしらえなどの使い方も一般的になりました。手作りしたら自分好みのマヨネーズが作れるのでは? そこで今回は家にある材料でマヨネーズを作って食べ比べてみました。

そもそも「マヨネーズ」ってどういうもの?

マヨネーズに改めて興味を持ったのは、マヨネーズ売り場にあるカロリーハーフタイプや卵不使用タイプはマヨネーズの表記がないこと。マヨネーズに使用できる原料は食品表示基準で厳しく決められています。

農林水産省のHP日本農林規格(JAS)を確認すると

✔️半固体状ドレッシングのうち、卵黄又は全卵を使用し、かつ、食用植物油脂、食酢もしくはかんきつ類の果汁、卵黄、卵白、たんぱく加水分解物、食塩、砂糖類、はちみつ、香辛料、調味料(アミノ酸等)及び香辛料抽出物以外の原材料を使用していないもの

✔️原材料に占める食用植物油脂の重量の割合が65%以上のものをいう

上記の条件を満たしていないものは「マヨネーズ」を名乗ることはできません。「カロリーカット」や「ノンコレステロール」、「卵不使用タイプ」などは添加物や食用植物油脂の重量の割合により「サラダクリーミードレッシング」や「半固形状ドレッシング」に分類されます。

「マヨネーズ」で一番驚いたのが「原材料に占める食用植物油脂の重量の割合が65%以上のもの」の部分。これだけ油が入ってるから炒め物にも使えるのですね。

マヨネーズ売り場にあっても「マヨネーズ」とは限りません。「マヨネーズ」ではないからと言って否定するものでもありません。これまでマヨネーズを使っていた方も満足できる、おいしく健康的に食事を楽しんで欲しいいという企業努力を感じます

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手作りマヨネーズに必要な材料は卵黄、酢、油、塩の4つ

日本を代表するマヨネーズメーカー「キユーピー」をみてみると、手作りマヨネーズのレシピが掲載されています。漢字にはふりがなが振ってある食育用のサイトなので、低学年のお子さんでも作れるレシピとなっています。今回は食べ比べということもあり、少量で作れるキユーピーのレシピで作ってみました。

基本のマヨネーズ

材料

  • 酢 大さじ1/2
  • 塩 小さじ1/4
  • 卵黄 1個分
  • 植物油 80ml

作り方

  1. 黄身、酢、塩を入れてよくかき混ぜる。
  2. ①をかき混ぜながら、植物油を少しずつ入れて全て入れ終わったらできあがり。

実際に材料を用意してみると油の多さに驚きます。「水と油」という慣用句があるように、本来水と油は混ざり合わない性質。卵黄を加えることで酢と植物油が乳化して混ざり合い、マヨネーズになります。

上手に作るポイント、というよりは失敗しないポイントはやはり「乳化」できるかどうかにかかっています。ボウルに少しずつ植物油を入れること、その間も混ぜつづけてしっかり「乳化」させること。この2つがうまくいかないとマヨネーズにはならず分離してしまいます。

画像でもしっかり二層に分かれています。分離してしまうといくら混ぜても乳化しません。少しずつ植物油を加えて、しっかり乳化させてからまた少しずつ植物油を加えていきましょう。

自分好みの「マヨネーズ風調味料」を見つけたい

今回用意したのは「穀物酢」「リンゴ酢」「黒酢」「すし酢」の4種類のお酢と、「サラダオイル」と「オリーブオイル」の2種類の油。塩と卵黄、作り方は共通で、8パターン作れます。

サラダオイル×酢

まずはレシピ通りに定番のマヨネーズを作った後、「黒酢」「リンゴ酢」「すし酢」で作ってみました。お酢が変わると乳化の仕方も違いました。特にリンゴ酢は乳化させにくく、他のお酢より気を使って乳化させました。

■サラダオイル×穀物酢

  • キユーピーの基本のマヨネーズレシピ
  • 思っていたよりサラダオイルの味が強い
  • もう少し酸味が欲しい

■サラダオイル×黒酢【人気No.1

  • ほどよい酸味がいい感じ
  • 8種類の中で一番好き
  • きちんと塩気も感じる

■サラダオイル×リンゴ酢

  • 酸味と塩気を強く感じる
  • オイルの風味はほぼ感じない

■サラダオイル×すし酢【人気No.2

  • 他と比べると色が黄色い
  • しっかりとした甘さを感じる

オリーブオイル×酢

次はオリーブオイルで作ります。使ったお酢は「黒酢」「リンゴ酢」「すし酢」とサラダオイルの時と同じ物を同じ分量で作りました。透明なサラダオイルと比べるとオリーブオイルには色がついているので、マヨネーズ風調味料も色が濃いように見えます。やはりリンゴ酢は乳化しにくかったです。

■オリーブオイル×穀物酢

  • オリーブオイルの味が強い
  • しっかり塩気を感じる
  • 後味がいい

■オリーブオイル×黒酢

  • しっかり酸味がある
  • 後からオリーブの風味がするのがいい

■オリーブオイル×リンゴ酢

  • まろやか
  • オリーブの味も酸味も感じにくい
  • お互いの個性が消えた感じ

■オリーブオイル×すし酢

  • しっかり塩味がする
  • 8種類の中で一番黄色い
  • まろやかさがある

思っていた以上に味の違いが出たことに驚きました。始める前の予想ではキユーピーレシピで作った「サラダオイル×穀物酢」の定番マヨネーズが一番美味しく感じるのではと思っていました。

実際に作ってみると「サラダオイル×穀物酢」の定番マヨには思ったより酸味が感じられず、黒酢を使ったマヨネーズ風調味料は同じ量の酢でもしっかり酸味を感じることができました。またリンゴ酢を使うと同量の塩でも強めに塩気を感じたので、減塩したい方はリンゴ酢を使うことをおすすめします。

ごま油やこめ油、バルサミコ巣や白ワインビネガーなど、ご家庭のキッチンにある油や酢でマヨネーズ風調味料を作ってみてもおもしろいかも! 新たな発見や好みが見つかるかもしれません。

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旅する食卓編集部
「食べることを通じて、まるで旅に出たような新しい発見や楽しさを届けたい!」と願う編集チームです。国内外のご当地料理や、現地の風景や文化を感じられるグルメ情報、そして旅先の味をおうちで楽しめるレシピなどを親しみやすくご紹介しています。