煮物などの和食には欠かせないみりんですが、みりんにこだわりはありますか?みりんはあまり使わない、という方もいるかもしれません。
「みりん」とひと言でまとめてしまっていますが、伝統的製法で作られている本みりん、標準的製法で作られている本みりん、みりん風調味料などに分かれています。
値段が違うのは分かっていましたが、きっと味も違うんだろうなくらいの認識しかありませんでした。
銀座にある醤油専門店「職人醤油松屋銀座店」でみりんも試食できると知り、行ってきました。
「職人醤油 松屋銀座店」はみりんも味比べできます
「職人醤油」では、日本各地のミニボトルが常時80種類以上揃っています。日本各地の様々な醤油だけでなく白だしやポン酢、みりんの取り扱いもあります。
みりんをそのまま飲む、そう聞くとちょっとためらいがありますよね。私もこれまでみりんをそのまま飲んだことはありませんでした。
職人醤油に置いてあったみりんは3種類。小笠原味淋醸造の「一子相傳」と「みねたから」、角谷文治郎商店の「三州三河みりん」です。
3種類とも、愛知県碧南市にあるメーカーのみりんです。
一口含めば感動するみりん、小笠原味淋醸造の「一子相傳」
三河みりんの産地として200年以上の歴史をもつ、愛知県碧南市にある小笠原味淋醸造で作られている「一子相傳」。決して大きくはないメーカーですが、だからこそ手作業で丁寧なみりん作りが行われています。
透明のカップに入れられた「一子相傳」は、べっこう飴のようなきれいな飴色。口に含んでみると、その甘やかな味に驚きます。
みりん独特の甘く香ばしさのような風味はしっかりとあり、芳醇な香りがまるで高級なリキュールを飲んでいるかのよう。
このみりんをロックで飲む方や、炭酸水で割って飲むもいるそうです。みりんをロックで、と聞くと意外ですがこのみりんを味わってしまうとそれも当然のように思えてしまいます。
3年熟成された小笠原味淋醸造の「みねたから」
「一子相傳」は国産本格焼酎をベースにしていますが、「みねたから」は醸造アルコールをベースにしています。「一子相傳」に比べるとアルコールの香りは幾分弱く感じます。
3年熟成されているので、プリンに入っているカラメルのような濃い茶色です。味もキャラメルのような濃厚でとろりとあまいとろけるような風味がします。
料理番組で日本一のみりんに選ばれたこともある「みねたから」。京都の老舗バーではこの「みねたから」をロックで提供しているとか。黒糖のようなただ甘いだけではないコクを感じます。
「みねたから」を使って梅酒を作る方もいるそうですが、それを知ってしまったら作りたくてうずうずしていまいました。間違いなく格別な梅酒ができるに決まっています。
自家精米、自家蒸留の原料を使った「三州三河みりん」
角谷文治郎商店の「三州三河みりん」は伝統的製法で作られ、2年がかりで醸造・熟成されます。上質な国産のもち米を自家精米し、焼酎も自家蒸留する徹底ぶりです。
「三州三河みりん」は明るくきれいな黄色い色をしています。先ほどまでのみりんと比べるとコクも甘さもありながら、キレがあるように感じます。
みりんがそのまま飲めることも、みりんによってこんなに味が違うことも驚きでした。知ってしまったからにはもっと知りたい、そう思える貴重な経験でした。
職人醤油松屋銀座店の公式サイトはこちら
価格:1,302円 |
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