おいしいもの巡り

開業60周年の東京プリンスホテル 嬉野茶とともに味わう和のアフタヌーンティー

今年で開業60周年を迎えた東京プリンスホテルは、1964年の東京オリンピックの​​開催に合わせて開業しました。すぐ近くには東京タワーがあり、600年の歴史をもつ増上寺にも隣接するなど、東京だけでなく日本を代表する名ホテルです。東京プリンスホテル内にある和食レストラン「清水」では、佐賀県の銘茶・嬉野茶と和のアフタヌーンティーを楽しむことができます。

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東京プリンスホテルは5線4駅使える好アクセス

東京プリンスホテルは電車でのアクセスも抜群です。

  • 浜松町駅 北口から徒歩10分【JR山手線・京浜東北線】
  • 神谷町駅 3番出口から徒歩10分【東京メトロ日比谷線】
  • 大門駅 A6出口から徒歩7分【都営浅草線】
  • 御成門駅 A1出口から徒歩1分【都営三田線】

浜松町駅、大門駅からは無料シャトルバスも出ています。バス停などはないので乗り場の目印や時刻表、ルートなどはホームページでご確認ください。

タクシー利用なら東京駅から約10分程度、品川駅から約15分程度で到着します。時間帯や道路状況、渋滞などによって大きく異なる場合もありますので大体の目安としてお考えください。

今回私が使った駅は「大門駅」。地上に出ると真っ先に目に入るのが、増上寺の大きな門です。この門は増上寺の総門・表門で、「大門」の地名の由来になっている門です。

門をくぐりまっすぐ進んでいくと増上寺の門や東京タワーが見えてきます。増上寺を右に曲がり先へ進んでいくと趣のある東京プリンスホテルの建物が見えてきます。東京プリンスホテルの後ろには東京タワーが見えます。

館内には60周年の歴史を振り返る展示が盛りだくさん

東京プリンスホテルへ入るとパッと目を引くのが東京プリンスホテルの60周年を記念したSPECIAL DECORATIONです。生花店や式場などで使われた短い役目を終え、廃棄されてしまう花を使ったサスティナブルなデコレーションを楽しめます。

この日使われていたのはバラ、ケイトウ、ドラセナ、レモンリーフ。東京タワーや秋らしさも思わせせる深い赤がアクセントになった、上品で華やかさのあるフラワーオブジェです。

さらに奥には開業60周年を記念し、創業当時のユニフォームを復刻したマネキンが並んでいます。左から「レストラン満楼日園」「ゲストサービス」、中央には「ティーサロンピカケ」、右側には「フロント」の制服が飾られています。どのユニフォームも向かって左側が復刻ユニフォームで、現在のユニフォームにも当時のデザインや雰囲気が残されているのが分かります。

館内には宿泊客や来館客が書いたメッセージを飾ったツリーもありました。東京プリンスホテルの思い出や平和を願うメッセージ、日本語だけでなく英語や中国語、韓国語など他言語でのメッセージが飾られています。小さなお子様のメッセージ、絵が描かれたものなど多くの方々が訪れ、たくさんの思い出を作ってきた東京プリンスホテルならではのメモリアルツリーです。

和食レストラン「清水」の方へ進んでいくと、60周年の歴史を振り返るフォトパネルが展示されていました。開業当時の写真はもちろん、建設中の風景なども見ることができます。

香り豊かな嬉野茶と味わう和のアフタヌーンティー

「和食 清水」店内へ入ると一面に大きな窓があり、都会にいるとは思えないほど緑ゆたかな景色が広がっています。その奥には東京タワーも見えるので、なんとも贅沢な景色を独り占めしながらアフタヌーンティーを楽しめます。

和のアフタヌーンティーは田中製茶工場の「サガソラ」から始まります。その名の通り佐賀の青空をイメージしたハーブブレンドティーで、この日はあいにくの曇り空でしたが清々しい気持ちになれる爽快なお茶です。美しい色合いのお茶と景色に、アフタヌーンティーへの期待がますます高まります。

「和のアフタヌーンティー」では12種類の飲み物を自由に楽しめます

  • 佐賀県嬉野茶レモン緑茶(田中製茶工場)
  • ノンアルコールサングリア モクバル オレンジ&マンゴーミックス
  • ノンアルコール梅酒(ロックまたはソーダ割)
  • 甘酒
  • ウーロン茶
  • コーラ
  • ジンジャーエール
  • コーヒー(ホットまたはアイス)
  • 紅茶(ホットまたはアイス)

前菜がくるのを待つ間、1杯目の飲み物を注文します。「和のアフタヌーンティー~香り豊かな嬉野茶とともに~」と「嬉野茶」の名が入っているくらいですから、ここはやっぱり嬉野茶をお願いしたいところ。1杯目は、佐賀県産のレモングラスをブレンドした佐賀県嬉野茶レモン緑茶をお願いしました。

透明なガラス製のマグカップは飲み口部分が広がっているので、佐賀県嬉野茶レモン緑茶のお茶とレモングラスの香りを存分に感じることができました。

天ぷらやお寿司などの前菜を乗せた和のアフタヌーンティー登場

お茶を味わい景色を眺めながらおしゃべりを楽しんでいると、前菜を乗せた二段スタンドが運ばれてきました。

上段

  • 青菜と蟹身の菊花浸し
  • 柿釜白和え
  • 銀杏葛寄せ豆腐 生ハム 山葵 美味出汁餡
  • 芝海老と三つ葉のかき揚げ 舞茸 南瓜
  • 鮭朴葉包み 茄子 丸十蜜煮

下段

  • 栗ご飯俵押し 玉子焼き
  • 手毬寿司(海老 穴子 鯛)

メニューには「前菜」と書かれてますがなかなかのボリュームです。さすがは東京プリンスホテル、どれも口に運ぶたびに「おいしい…」と感動する味わいです。元々の素材が持っているおいしさはもちろん、組み合わせられた食材との調和が絶品です。

和気あいあいとおしゃべりしながら食べ始めたのに、いつの間にかそれぞれ無言になってアフタヌーンティーと向き合っていました。栗ご飯も手毬寿司サイズになっているので、女性でも食べやすくさりげない気遣いを感じられます。

食事中に注文した2杯目のドリンクはノンアルコール梅酒のソーダ割梅のほんのりとした甘さをすっきりとした爽やかさ、シュワっとした炭酸が心地よいドリンクです。

秋を感じさせる栗いっぱいの甘味プレート

前菜と甘味プレートの間にはお口直しのお茶が入ります。お口直しのお茶は田中製茶工場の「佐賀県 嬉野茶 青ほうじ茶」で、メニューには『「焙煎香」と「緑茶の風味」両方を感じる新感覚のお茶。厳選した茶葉を強火で仕上げ、ほうじ茶の香ばしさに緑茶の爽やかな旨みの余韻を感じられます』と書かれています。

ほうじ茶の水色(すいしょく)は落ち葉のような茶色のイメージがありますが、青ほうじ茶というだけあって第一印象は緑茶と変わらないように見えます。先ほどのレモン緑茶と同じ飲み口が広いカップということもあり、口に含む前からしっかりとした焙煎香を感じられます。ひと口飲んでみると香ばしさがありながら青々とした緑茶の風味があり、ちょっと不思議な感覚になります。ほうじ茶と緑茶のいいとこ取りとも言える、口直しにふさわしいキリッとしたお茶でした。

甘味のプレートが運ばれてくると、その美しさに歓声があがりました。オレンジから黄色へと紅葉を思わせるグラデーションになっている「秋麗(あきうらら)」の文字は食べられ、ほんのりとした甘さがありました。

  • モンブラン
  • ポワールパイタルト
  • ロッシェチョコ
  • ほうじ茶ヴェリース
  • 季節の和菓子

水紋のような栗ペーストには栗が散りばめられ、ロッシェチョコにもごろっとした栗が乗っています。季節の和菓子は色づいた葉を形どった秋らしい上生菓子でした。食後のスイーツとして出てきてもいいほど1品1品にしっかりとした甘さがあるので、なかなかのボリューム感です。

実は甘味のプレートが来る前に「プリンスホテルの甘酒って興味あるね」「どのタイミングでお願いするか難しいね」などと相談し、ここで頼んでおいたのですが甘さの相乗効果になってしまいました。甘酒は酒粕が入っていない米こうじのみで作られているタイプで、さらっとしながらしっかりこうじの風味を味わえます。後々考えてみると、スイーツ前のタイミングでお願いして正解でした。

スイーツを堪能した後は温かい紅茶をお願いしました。ほどよい渋みと爽快感があるのでお口直しにぴったりでした。

ラストオーダーでお願いした飲み物は「ノンアルコールサングリア モクバル オレンジ&マンゴーミックス」。しっかりフルーティーながらジュースほど重さがないので、お腹いっぱいでも飲めるちょうどいいドリンクでした。

都会の真ん中で緑や東京タワーを眺めながらゆったり過ごす優雅なひととき。平日というこもとあってか、静かな空間でとても居心地よく心も開放的になることができました。

和のアフタヌーンティー11月30日(土)までのメニューとなっていますので、ぜひお早めにお出かけください。

ABOUT ME
ひがのあや
東京都品川在住。小学生の2人の子供を育てながら、ファッション・グルメ・トラベル系のWEBライターとして取材・ライティング・リサーチ業務を行う。長いお休みには国内旅行で美味しいモノを食べ歩き、普段は時間があればアンテナショップやデパ地下を巡っている。