駅弁の定番「シウマイ弁当」や赤いパッケージの「昔ながらのシウマイ」など、横浜はももちろん都内や近郊でもよく見かける崎陽軒のシウマイ。
神奈川や東京では取り扱う店舗も多く、駅構内に店舗があるところも多いです。千葉、埼玉、ではデパートやPASAR(パサール)に店舗があり、テレビCMも放送されていたりと身近な存在です。
今回は横浜にある、崎陽軒の横浜工場へ見学に行ってきました。
目次
崎陽軒の工場見学はネットでも予約できますが、数分で枠が埋まります
崎陽軒の工場見学は以前から行われていましたが、2017年8月にリニューアルしました。看板商品の「シウマイ」に加えて「弁当」製造ラインも見学できるようになりました。
また、これまで一日の受け入れ人数は100名様でしたが、リニューアル後は1日180名様と大幅に増えました。
予約方法も電話予約のみの受付でしたが、インターネット予約もできるようになりました。
工場見学は、毎月末と年末年始を除いた水・木・金・土曜日に開催されています。工場見学は平日しか行っていないというところも多いですが、土曜も開催されているのでファミリー層にも人気です。
工場見学の所要時間は約90分で、開催時間は9:30~、11:00~、12:30~、14:00~の4回に分かれています。駐車場は3台となっていますので、工場見学の予約時に駐車場も一緒に予約します。
工場見学の予約受付は、見学日の3ヶ月前の同日0時に開始されます。なので希望する日が決まったら、開始時刻と同時に予約をしましょう。
私は土曜日に見学希望だったので、受付開始の0時にしっかりスタンバイして臨みました。予約サイトは繋がりにくくなっていましたが、なんとか無事に予約を済ませたのが0時7分。もうカレンダーには×がついていました。大人気なのは知っていましたが、わずか7分で受付終了になるとは驚きです。
もし予約手続きの途中で満席になってしまった場合は、自動的にキャンセル待ちへ切り替わります。また、予約ページのカレンダーに×が付いていても、キャンセル待ちに登録することができます。その時点で何人がキャンセル待ちをしているか、人数も見られます。
第三京浜道路の港北I.C.からすぐの場所で、もう工場が見えているので迷うことはありません。工場の入口には見慣れた崎陽軒のショップもあるので、工場見学にありがちな入口どこ問題も起こりません。
崎陽軒の工場見学はグループに分かれて見学し、土足厳禁です
受付で名前を告げると、首から提げる工場見学用のネームホルダーを渡されます。この日は赤と緑があり、2グループに分かれて見学します。
工場見学中はお手洗いに行けないので、必ず先に済ませておくよう言われます。お手洗いに行くのも用意された専用の履き物に履き替える必要があります。
最初は崎陽軒の歴史VTRを見るので、お手洗いを済ませるとそのお部屋に案内されます。工場見学の方が揃うまで、お子さんには「シウマイ弁当」のパズルや「崎陽軒のシウマイレシピ」など待ち時間も飽きないよう心遣いを感じます。
この「シウマイ弁当」のパズルですが、いつも見ているから簡単だろうと思って始めたもののこれが意外と難しい。こっちじゃないあっちじゃないとやっていると、待ち時間はあっという間でした。
崎陽軒のシウマイ工場は小学3、4年生の社会の教科書にも掲載されています。しかも数ページに渡って書かれていました。我が家の子どもたちも教科書で見たと大喜びで、家に帰ってからも復習するようにじっくりと見ていました。
崎陽軒工場見学は「歴代ひょうちゃん」の展示からスタート
映像を見終わったら、工場見学スタートです。私たちのグループは「歴代ひょうちゃん」から。もう一つのグループはもう一つ映像を見た後でシウマイの製造工程見学からスタートだったようです。
ずらりと並んだひょうちゃんは圧巻で、写真撮影タイムまで設けてくれます。
初代のひょうちゃんは1955(昭和30)年に漫画家の横山隆一さんの手により誕生しました。いろは文字にちなんで48種類あります。どれも味のある表情をしています。
二代目ひょうちゃんは1988(昭和63)年に誕生し、イラストレーターの原田治さんがデザインしています。創業80周年を記念したもので、80種類登場しました。原田治さんらしい、かわいらしさあふれるデザインになっています。三代目ひょうちゃんは2003(平成15)年からで、初代ひょうちゃんの復刻版になっています。期間限定やレアものなど、特別なひょうちゃんも展示されています。
2015(平成27)年にひょうちゃんの還暦を記念した赤いちゃんちゃんこを着たひょうちゃんも展示されていますが、特にレアだった金色の還暦ひょうちゃんはカメラを向けずにはいられません。
その他にもキャッツやオペラ座の怪人、JRや横浜・F・マリノスとのコラボひょうちゃんなど一つ一つじっくり見たくなるひょうちゃんは大人も子どもも夢中になって見ていました。
崎陽軒のシウマイ原材料は9つのみ、冷めてもおいしい秘訣は?
崎陽軒の工場見学は、展示物は写真撮影はできますが工場で製造している様子は撮影することができません。後からじっくりと製造の様子を見直したい方は、しっかりとパンフレットに載っていますので安心です。
せっかく崎陽軒の工場見学に来たからには、知りたいのがシウマイのおいしさの秘密です。もちろんその秘密もしっかりと教えてもらえます。崎陽軒のシウマイに使われている原材料は、豚肉、玉ねぎ、干帆立貝柱、グリンピース、塩、こしょう、砂糖、でんぷん、そして皮用の小麦粉の9つのみです。
工場見学では原材料が展示されていて、干帆立貝柱は手に取らせてもらえます。この干帆立貝柱を一日水に漬けて戻してから使うことで、豚肉のうま味も引き出し冷めてもおいしいシウマイが完成します。
実際にシウマイを作っているのを見学できるのですが、てっきりシウマイにグリーンピースが乗っていると思っていたのですが、生地に混ぜ込まれていたのを初めて知りました。
コンピューターで管理され、天井のモノレールのような機械で肉だねが運ばれ補充される様子。皮の材料が混ぜられたらすぐに伸ばされ、シウマイを包んでいく様子。
工場見学でこれほど驚いたことはないくらい、驚きの連続です。
崎陽軒の大人気駅弁「シウマイ弁当」はなんと手作業で作られています
シウマイを作る工程、蒸す工程を見学したら、その後は崎陽軒を代表する「シウマイ弁当」の製造ラインを見学します。日にもよるそうですが、この日は「炒飯弁当」も製造されていました。
驚くことに「シウマイ弁当」も「炒飯弁当」もほぼ手作業です。
流れてくる経木の箱にまずはご飯が詰められます。その後、シウマイなど具材が順に詰められていくのですがどれも難しそうです。かまぼこはバランも一緒に入れなくてはいけないし、切り昆布と千切り生姜はお箸を使って入れた後できれいに詰めなくてはいけないし、ラインのどこを見ても夢中になって見てしまいます。
ほぼ手作業と言いましたが、最後の紐かけに最近一部機械も導入したとのことです。
それでもベテランの方が紐かけ作業は早いのだとか。機械で紐かけする様子も見られますが、手で紐かけしている数の方が圧倒的に多くやはりそちらばかり見てしまいます。
ちなみにシウマイ弁当には紐かけされているものと、紐かけではなく包装紙と同じ模様のふたがかぶせられているものと2種類あるのをご存じでしょうか。私がいつも買う品川駅では紐かけされたものは販売されていません。
横浜工場で作られたものだけが紐かけなのだそうで、主に神奈川県内で販売されている「シウマイ弁当」は紐かけのものが販売されています。川崎駅近くの崎陽軒では紐かけタイプが販売されていました。
次に「シウマイ弁当」を食べる時はこの光景を思い出して、「シウマイ弁当」がもっともっと美味しく食べられそうです。
崎陽軒のシウマイ工場見学の最後は、お待ちかねの試食タイム
工場見学の最後は試食です。
昔ながらのシウマイと特製シウマイの2種類、筍煮、パインキューブがかわいいひょうちゃんのお皿に乗っています。そしてお醤油は、好きなひょうちゃんを自分で選んで持ち帰れるとあって、みんな真剣な顔で選んでいます。持ち帰り用の小さな小袋も用意されています。
先ほど工場で見てきた通り、シウマイの中にもグリーンピース入っています。比べてみるとグリーンピースの数は多いものと少ないものがあり、均一でないのがいいなと感じます。
試食コーナーの手前には、手洗い体験コーナーもあり、製造現場に入る前の手洗い体験をすることができます。約2分しっかりと洗うもので、石けんと爪ブラシが用意されています。
またシウマイ娘やはっぴを着て、電車の乗客に駅弁を売るっているかのような写真を撮ることができる撮影スポットも用意されています。
積み重ねられたシウマイの箱や、シウマイ弁当のサンプル、そして崎陽軒のキャンペーンでプレゼントされる「大きなシウマイ弁当クッション」など小道具までも豊富に用意されています。
崎陽軒プチミュージアムショップでは工場できたてメニューも
工場見学前も、工場見学後にも崎陽軒プチミュージアムショップに立ち寄ることができます。ショップの外観がすでに電車なので、電車好きのお子さんは大喜びです。ショップの中には電車の座席に座り、車窓を眺めるかのように崎陽軒の歴史や工場見学について学ぶことができるコーナーもあります。
ショップでは昔ながらのシウマイをはじめとする各種シウマイ、シウマイ弁当などの弁当類、ひょうちゃんサブレや月餅、ひょうちゃんグッズなどが販売されています。
そして工場できたてあつあつメニューも販売されています。
試食を終えたばかりですが、ガイドの方が「えびシウマイやかにシウマイも本当においしいんですよ」と教えてくれたので食べてみたかったのです。
あつあつぷりぷりのシウマイはとてもおいしく、電車の座席に座っているせいかなんとなく旅行気分を味わうこともできます。ひょうちゃんの焼き印が押された「シウマイまん」も、かわいらしい見た目とは違い本格派の味わいです。
ショップ出口の自動ドアは、電車好きでなくともテンションが上がるくらい電車のドアそっくりに作られています。
メインの出入口からほとんどの方が出入りしていて、ショップの奥にあるこの出口は見落としがちです。一度出てしまうと入れないので、もう一度メインの出入口から入り直さないといけませんが駅弁にこだわる崎陽軒だからこそのこだわりです。せひお帰りはこちらの出口からどうぞ。
いつもの崎陽軒がぐっと近づいたように感じた崎陽軒の工場見学。無料で大人も子どももみんな楽しめるので、がんばって予約を取って遊びに行ってほしいおすすめの工場見学です。
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価格:1,080円 |