進化する食卓

冬になると食べたくなる福井県冬期限定えがわの「水羊かん」

夏のイメージの強い水ようかんですが、福井県では水ようかんは冬に食べるのが常識なのだそうです。それを知って福井の水ようかんを食べてから、我が家でも冬の水ようかんは当たり前となりました。 夏に食べる水ようかんとはまた違うあっさりしているのに深みのある味わいは、冬に水ようかんを食べないと落ち着かなくなるほどです。

夏に食べる水ようかんと冬に食べる水ようかん、どう違うの?

我が家は家族みんなが和菓子が好きなので、ようかんを食べることも多いです。それでも暑い夏の間は、どっしりめのものよりは軽めのものを選んでいます。
冷蔵庫でしっかりと冷やした水ようかんは、子どもたちに「水ようかんあるよー」と声をかけると大喜びされるほど。

近所のスーパーで売っている、カップに入った水ようかんも気軽に買えて便利です。
意外と食べたい時に売っていないことも多いので、時には水ようかんを自分で作ることもあります。

もちろん夏でも冬でも売っている水ようかんに違いはないのですが、あっさりが求められる夏の水ようかんに比べて、冬の水ようかんはあっさりだけじゃなくもう少しコクを求めてしまいます。

私がいつも買うえがわの「水羊かん」は、木べらでスッと切れるほど柔らかくあっさりしているのですが、黒糖のコクがあるので満足感もあります。

朱色が目立つインパクトのある箱に入った、えがわの「水羊かん」

昭和12(1937)年創業の「えがわ」では、毎年11月1日〜翌年3月31日までの期間限定で「水羊かん」が販売されています。福井県では冬には欠かせないものとなっています。

雪が多く寒さも厳しい福井県では、冬の間家に閉じこもりがちです。そんな季節、暖かいお部屋で家族や気の置けない友人たちと過ごす時間はとても楽しいものです。
暖かいお部屋でおしゃべりしながら食べるひんやりと冷えた「水羊かん」、これが福井の冬には欠かせない、定番のお菓子なのです。

昔ながらの朱色で囲まれた白く薄い箱はとても目立ちます。冷蔵コーナーにあるので、お店に置いてあればすぐに分かります。
おしゃれなパッケージもついつい手に取ってしまいますが、こういう昔から変わっていないんだろうなという歴史を感じさせるパッケージも間違いないと思って手に取ってしまいます。

えがわの「水羊かん」は砂糖、こし餡、寒天だけで作られています

えがわの「水羊かん」の原材料は、砂糖、こし餡、寒天の3つだけ。シンプルですが、砂糖はざらめ糖と黒砂糖と2種類使われています。特に黒砂糖は、精製されたばかりの最上級のものを沖縄から直接仕入れています。

えがわの「水羊かん」には木べらが付いてきて、それを使って取り分けられるようになっています。型に流し込まれているので、取り分けるのは難しくありません。

スッと木べらが入り、固さも感じず弾力も感じません。かと言って木べらですくいにくいほど柔らかいわけでもなく、しっかりすくえます。この絶妙な柔らかさが、口どけの良さにつながっているのです。

口に入れるとひんやりとなめらか。甘さはそれほど強くなく、小豆の味もあっさりとしていますが、黒糖が使われているのでしっかりとしたコクがあります。

ひんやりとした「水ようかん」がするんと喉を通り、後から黒糖の甘みを感じるえがわの「水ようかん」。うちにはこたつはないけれど、お風呂上がりの体がほっかほかの状態で食べることにしています。

えがわ「水羊かん」

ABOUT ME
ひがのあや
東京都品川在住。小学生の2人の子供を育てながら、ファッション・グルメ・トラベル系のWEBライターとして取材・ライティング・リサーチ業務を行う。長いお休みには国内旅行で美味しいモノを食べ歩き、普段は時間があればアンテナショップやデパ地下を巡っている。