日本のローカルフード

【佐藤水産の鮭醤油】いつもの料理にひと手間加えて、ワンランク上の味わいを楽しむ

いつもの味もいいけれど、ちょっと気分を変えたいな。そんなときに、最近よく使うのが「鮭醤油」。いわゆる魚醤です。天然鮭の販売を手掛ける北海道の海産物専門店、佐藤水産が、これまで廃棄処分していた鮭の内臓を有効活用しようと製品化したものです。鮭がもつ豊かな香り。やわらかい塩気とうまみ。炒め物やトマトソースにほんの数滴加えるだけで、ぐっと味に深みが生まれ、なんだか料理上手になった気分に浸れます。

鮭醤油だけじゃない 北海道は魚醤のメッカ

魚醤は主に東アジア圏で広く作られてきた調味料です。魚介類を塩で漬け、発酵させて作るもので、ベトナムの「ニョク・マム」、タイの「ナンプラー」、フィリピンの「パティス」、中国の「魚露」、日本では「しょっつる」(秋田)、「いしる」(奥能登)、「いかなごしょうゆ」(香川)が有名です。

現在、広く普及する醤油は、大豆(植物性たんぱく質)を分解させ、発酵させてつくられた穀醤(こくびしお)と呼ばれるもの。これに対し、動物性たんぱく質を分解、発酵させたものが肉醤(ししびしお)、魚醤(ししびしお)と呼ばれるものです。

歴史を振り返ると、肉醤、魚醤は穀醤よりも古く、中国の周の時代(日本では縄文から弥生時代)には使われていたとされています。そんな伝統の魚醤で、昨今、日本最大の生産地となっているのが、実は北海道。ほたて、うに、さんま、タコ、きんき…とお寿司屋さんのカウンターを思い起こさせるような、豊富な種類の魚醤が発売されているんです。

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鮭醤油の生臭みをなくす、麹の力

佐藤水産の「鮭醤油」もそんな北海道で生まれた魚醤の一つ。天然鮭の生産販売を手掛ける同社が、発酵学者で、東京農業大学名誉教授(農学博士)の小泉武夫氏と共同で開発したものです。特におすすめしたいのは、これまで魚醤が苦手だった人。

というのも、この「鮭醤油」。魚醤にある独特のにおいがほとんど感じないんです。醤油よりも薄い琥珀色のさらっとした液体。口に含んだときに広がるのは、鮭の少し香ばしいような香りだけ。魚の生臭さといったものは感じません。

一般的に、熟成期間が長ければ、臭みが消え、まろやかになります。能登の「いしり」などは、まろやかさを出すために1~3年熟成させていると言われますが、「鮭醤油」の熟成期間はわずか3カ月。それでもにおいを感じさせないのは、「麹菌の力」(佐藤水産)があるから。

新鮮な鮭の内臓と、小泉武夫氏が薦める麹菌、そして塩。あくまでも天然素材にこだわりながら、においをなくすことに成功したといいます。

鮭醤油のうまみの相乗効果、楽しみましょう

「鮭醤油」には、グルタミン酸やアミノ酸、ぺプチドといったうまみ成分が含まれており、料理にちょっと加えるだけで、だしを入れたかのような深みを与えてくれます。そんな旨みをさらに生かす方法の一つに、うまみの相乗効果があります。ほかの種類のうまみ成分を組み合わせることで、うまみがさらに引き立つというもの。グアニル酸を多く含むきのこや、イノシン酸が多い肉魚との相性もよさそうですね。

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ABOUT ME
蒼井 翠
北海道で生まれ、全国各地で育つ。専門紙で10年超、記者をした後、再び大学へ。食の知識を深めるべく、親子ほど年の離れた学生と学ぶ日々を送る。地域に根付く食、そして、食を支える人々。その思いを届けることが、目下の目標。