スーパーマーケット

【エコイート】食品ロス軽減を目指した全く新しい形のスーパーマーケット

新鮮な食品を届けてくれるのが、私たちがイメージするスーパーマーケットです。でも、あえて賞味期限が切れた商品を販売するスーパーがあるのをご存知でしょうか?

全く新しい形のスーパーマーケットを経験しに、東京都町田のエコイートまで行ってきました。

エコイートは食品ロス低減を目指している

エコイートを運営しているのはNPO法人日本もったいない食品センターです。食品衛生上問題のない廃棄食品、または廃棄予定の食品を買い取り、安全に食べれることを確認した上で、エコイートを通じて販売しています。

食品ロス低減の活動をすると同時に、エコイートの売上げは福祉施設や事前団体へ寄付する活動をしているそうです。

エコイートは大阪を起点に、全国に7箇所あります。残念ながら関東にはまだ埼玉県朝霞市と東京都町田市の2店舗だけです。

エコイート町田店は町田駅からバスで15分くらいの町田市忠生という場所にあります。最寄りの淵野辺駅からも歩くとかなり距離があるようです。比較的広い駐車場があるので、自家用車で行く方がおすすめです。

今回は町田バスセンターから橋本行きのバスに乗り、下根岸のバス停で下車しました。バス停からはすぐ。お隣にはツルハドラッグとモスバーガーの店舗があります。グリーンの看板が映えて、かなり目立っています。

エコイートは期限過ぎても安全に食べられるものを販売している

賞味期限は「おいしく食べることができる期限」。消費期限は「期限を過ぎたら食べない方が良い年月日」です。

例えばこのスプライトの賞味期限は2020年8月です。今は10月下旬なので、約2ヶ月賞味期限が過ぎています。

しかし、賞味期限は「美味しく食べれる期間」の目安であって、過ぎたからといって、突然食べられなくなるわけではありません。たった2ヶ月で腐るわけでもないし、開封しなければ炭酸も消えません。

それが賞味期限が切れたものは売れないという理由で、通常のスーパーではもう販売できません。エコイートではそのような商品を積極的に買取り、安全性を確認した上で、リーズナブルな値段で販売をしているのです。

エコイートで見つけたおすすめ商品

エコイートの店内は一見普通のスーパーと変わりません。入り口付近では野菜や果物といった生鮮食品が並び、店内を入ると冷凍食品も味噌も醤油も、ジュースもアイスも売っています。

手作りのポップや値札が多い点は、スーパーというよりドラッグストアやディスカウントショップの雰囲気もあります。

エコイートは商品の種類も多く、あれこれ選ぶのに時間がかかってしまいます。お店で迷わないためにも、私たちが見つけたおすすめの商品をご紹介します。

・定番や限定品など!種類豊富なお菓子類

お菓子は買ったら早めに食べることが多いので、生菓子以外はあまり賞味期限について考えたことがありませんでした。しかし、もちろんキャンディやラムネ、おせんべいといったお菓子にも賞味期限があります。

ラムネの賞味期限は10ヶ月から1年くらいが多いようです。賞味期限が切れてしまった商品は、お店の店頭におくことはできません。

賞味期限がすぎたあと、ラムネはどうなるのかというと、もちろん食べても問題ありません。腐ることも、お腹を壊すこともありません。多少風味が落ちたり、食感がかわることはあるかもしれませんが、未開封であればあまり気にする必要はなさそうです。

エコイートで販売されているお菓子の中にはパイナップル味、スイカ味といった夏場だけの季節限定の商品も多くありました。旬の季節が過ぎたらこういう限定品はもう販売できないんだ、、とあらためて「もったいない」と感じました。

・備蓄用にも使えるインスタントや非常用食品

店内で最もスペースを使って販売されていたのが、たくさんのカップ麺類でした。店内には防災グッズを販売しているエリアもあり、カップ麺やインスタント食品は防災グッズとしても人気のようです。備蓄用のお水のペットボトル類も安く販売されていました。

・全国各地のお土産スイーツ

意外に多かったのが、日本各地のお土産ショップで売られているようなお菓子です。海外旅行のお土産としてもおなじみのフェレロ・ロシェがあるのにもびっくりしました。

エコイートには地方からのいろんなお土産類や限定品が持ち込まれることも多く、思わぬお宝商品を見つけることもありそうです。

・お中元・お歳暮用の贈答セット

エコイートにはお中元やお歳暮で送るような贈答用のコーヒーセットや食用油セットといったセット商品も安く販売されていました。

これもかなりお買い得です。賞味期限が残りわずかなものも多いので、さすがに贈答にはつかえませんが、自分の家でいただく分には全く問題ありません。

・訳ありだけど新鮮でおいしい野菜・果物

エコイートには意外にも生鮮食品もありました。

見たところ、とくに古いという印象はなく、やや小ぶりだったり、形がばらばらなものが多かったので、規格外の商品なのでしょう。

今回は遠方から来たので、重たいものや生鮮食品は避けました。近くに住んでたら、行きつけのスーパーにするのになと残念です。

エコイートで改めて食品ロスを考える

商品のポップに賞味期限が表示されているものがほとんどですが、個別の賞味期限についてはそれぞれが商品を確認して購入します。賞味期限が過ぎているものもあれば、期限まで残り2〜3ヶ月のものもあります。中には「なぜこれがこの値段?」と驚くような商品もあります。

店内はとてもフレンドリーな雰囲気ですので、商品について店員さんに気軽に質問することもできます。

ちなみに支払いは現金の他にpaypayが使えるのも便利です。

今回エコイートに行ってみて、一番印象に残ったのは、お得に買えて嬉しい!というより、ここに並んでいる商品は本来だったら廃棄されているものなんだということでした。

パッケージも中身も普通のスーパーに並んでいる商品と全然変わりません。もちろん私たちの健康を守るために消費期限、賞味期限の表示は大切です。

でもそれと引き換えに毎年国内だけで632万トンの食品が捨てられている現実を考えると、あまりにも切ないし、考えさせられます。

エコイートは2019年4月に大阪で初めて店舗ができました。そこからまだ1年半で滋賀・高知・埼玉・沖縄・東京など、順調に店舗を増やしています。

今後も支援の輪が広がって、日本中に理念が浸透することが期待されています。これからもエコイートの取り組みを応援したいと思います。

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旅する食卓編集部
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