先日、用事があって人形町へ行ってきました。限られた時間でも旅する気分を満喫したい私は、しっかりと定番スポットをおさえて観光気分を味わって、しっかりと重盛の「人形焼き」もお土産に買って帰りましたよ。
人形町という名の由来は、人形遣いが多く住んでいたためだと言われています
人形町という名の由来は、江戸時代にさかのぼります。京都から江戸に下ってきた歌舞音曲の名人猿若勘三郎が江戸歌舞伎を開いたのが人形町でした。
歌舞伎だけでなく人形浄瑠璃をはじめ、説経芝居から見世物小屋などの手ごろな料金で楽しめる小屋が人形町にはたくさん建ち並んでいました。大名から庶民まで実に多くの人々が、当時の代表的な娯楽だった芝居見物を楽しみ町も栄えていったのです。
また、人形町には人形を作る人、人形を修理する人、人形を売る人や、人形を操る人形師など人形に関係する人が大勢暮らしていました。現在の「人形町」と言う呼び名は、関東大震災以降の区画整理によるものですが、それ以前から「人形丁」と呼ばれていたと「元禄江戸図」に記載されています。
人形町は、今も風情がありちょうど桜の季節だったこともあって観光客の姿も目立っていました。人形丁は温かみと趣きがあり、観光客が多すぎないのも魅力です。
人形町で必ず買って帰りたいおみやげ重盛の「人形焼き」
人形町は、東京メトロ日比谷線と都営浅草線が通っています。東京メトロ半蔵門線の水天宮前駅からも近いです。
私が毎回お土産に買って帰る重盛(しげもり)は水天宮の目の前にお店があります。水天宮は国内でも特に有名な安産の神様なだけあって、お客さんもお腹の大きい女性や赤ちゃんを連れたお母さん方が多いです。
私が重盛の「人形焼き」を初めて買ったのも、安産祈願がきっかけでした。水天宮のすぐ向かい側にあるので、帰りにちょっと買っていこうかしらとなりやすい上、店内に入らなくてもオープンになっているので気軽に買いやすいです。
多少混雑していても、店員さんの数も多くすぐに声がけしてくれるのが下町らしくて好きです。
七福神のお顔をした「人形焼き」以外にも、あんの入っていない「カステラ焼き」、つぶあんが入ってちょっぴり大きめの「つぼ焼き」、しろあんの入った登り鮎も販売されています。
ショーケースにずらりと並んだ人形焼きを見ていると、どれを買おうか目移りしてしまいます。「今食べます」とひと言添えれば、すぐに食べられるよう紙に入れた人形焼きを渡してもらえます。
重盛の「人形焼き」は焼き立てとお土産、味の違いを楽しめます
お土産用に買って帰るだけのつもりが、どんどん売れていく人形焼きと奥で作業している職人さんの姿を見ていたら、つい「今食べます」と言ってしまっていました。
焼き立ての人形焼きは、まず七福神のお顔が美しい!お土産だとまっすぐ持って帰っても、どうしても多少は崩れてしまうものなのですが、焼き立てはやっぱり違います。
人形焼きの中には、予想以上にぎっしりとこしあんが入っています。甘さは強め、しっかりと甘さがあります。最近は甘さ控えめがもてはやされますが、重さはあっても重すぎず、しつこさは全く感じません。
「人形焼き」は小豆あんに砂糖、水あめ、食塩が入っていて、生地には砂糖だけでなく蜂蜜やみりん、練乳が加えられています。食べた後に甘さだけではない複雑な味を感じるのはこのためです。
焼き立ての方が持ち帰って家で食べるよりもあっさりと感じられます。そして生地の食感は焼き立ての方がふわっとしています。どっちがおいしいかって? 答えは簡単、どっちもおいしいです。
賞味期限は5日ですが、とてもその日まで持たずあっという間になくなってしまいました。ちょっと多いかなと思った15個入りでしたが、「もうないの?」と聞かれるほどすぐに食べ終わってしまいました。
今度は「ゼイタク煎餅」も買ってみようかな。