進化する食卓

福島ブランド「べこの乳発 会津の雪」の女の子の絵に込められた想いとは?

私が最初に「ベこの乳」のヨーグルトに会ったのは、旅する食卓編集部が主催したプレーンヨーグルトを食べ比べる会でした。学校給食のような瓶に、ぺこっと取れる懐かしいふた、そして瓶に描かれたかわいい女の子。

美味しさはもちろん、記憶にも残るヨーグルトでした。

会津中央乳業が作る、中温殺菌で風味と甘みが特徴の「べこの乳」

「べこの乳」ブランドを製造しているのは福島県にある会津中央乳業株式会社です。全会津の約3分の2の原乳を取り扱い、おいしい牛乳やヨーグルト、チーズなどを製造しています。

「べこの乳」の一番の特徴は、原乳本来の風味とコクを引き出す「中温殺菌」です。130度の高温で2秒という超高温で殺菌される一般的な牛乳に比べて、「べこの乳」は専用のタンクを使って85度で15分かけてゆっくり殺菌します。こうすることで、鍋でとろとろと沸かして殺菌していた頃の甘みやコクを再現することができたのです。

搾乳したばかりの原乳は無菌状態です。原乳は空気中の菌で酸化することで、風味が落ちます。酪農家と工場の距離が近いので、衛生的に搾乳された細菌数の少ない原乳を直接工場に運ぶことができ、鮮度を落とさずにおいしいままの状態で牛乳やヨーグルトを作ることができます。

「あの子」が微笑む「べこの乳発 会津の雪」

搾りたての会津の原乳を100%使用した、低温濃縮(RO)製法による濃厚なヨーグルト「べこの乳発 会津の雪」。無糖タイプと加糖タイプの2種類あります。

「会津の雪」の乳酸菌数は日本トップクラスで法律上1gあたり1000万個とされている乳酸菌の生存数が8億〜10億個とも言われています。プレーンヨーグルトを食べ比べてしみじみ感じたのは、同じヨーグルトでも全然味が違うということ。
原材料が「生乳」だけのものは元々の牛乳のおいしさをしっかりと味わうことができますし、ヨーグルトの柔らかさもそれぞれ違うのもまたおもしろいところです。

「べこの乳」のパッケージに描かれたおさげ髪の女の子。この子には名前はなく、「あの子」と呼ばれ親しまれています。名前は付けられていませんが、「あの子」にはモデルがいて、赤ちゃんの頃栄養失調で亡くなった創始者二瓶四郎氏の長女孝子さんです。

「あの子」のマークは、「あのとき牛乳があったなら」「栄養があるものを食べさせることができていたなら」という親の思いから誕生しました。
「どの子も健康で幸せに育ってほしい」という願いが「あの子」には込められています。だからあえて「あの子」に名前はつけず、それぞれのおうちのお子さんの名前がよく似合うというのが会津中央乳業の考えです。

加糖タイプのふんわり濃厚ヨーグルト「べこの乳発 会津の雪」

120mlの瓶入りはデパートや大きめのスーパーマーケットで販売されているのを見かけることもありますが、大きな袋に入った1000g入りのものがあるのを知りませんでした。初めて見た時は驚きましたが、1000gくらいなら数日で食べ切れるかなと思ったのでお買い上げ。ずっしりとした重みは、これから数日おいしいヨーグルトが食べられる喜びだと思うと軽く感じられます。

1000gの「べこの乳発 会津の雪」。瓶と同じく加糖タイプと無糖タイプがあるのですが、私が購入したお店には加糖タイプしか置いてありませんでした。加糖タイプは食べたことがありませんでしたが、デパートに加糖タイプしか置いていないのならきっと加糖タイプのが人気だと言うことでしょう。

アルミの袋にはジッパーが付いているので、冷蔵庫の中でも安心して保存できます。
無糖タイプはしっかりとした酸味がありましたが、加糖タイプはほんのりと甘く、ほどよく酸味が抑えられています。朝食にも食後のデザートにも、いつ食べてもおいしいヨーグルトです。「べこの乳発 会津の雪」は、毎日食べても飽きない、食べるたびに「おいしい」としみじみ思えるヨーグルトです。あまりにもあっという間だったため、子どもたちも「もうないの!?」と残念がるほど。あの勢いで食べていたらそりゃあっという間、少しずつ出していたのに3日も持ちませんでした。
1000g入りの「べこの乳発 会津の雪」、ぜひまた買いたい、近くで売っているお店を見つけたいです。

会津中央乳業

【会津中央乳業】べこの乳発 会津の雪 1000gパウチ入り×2個セット 加糖

価格:2,880円
(2017/12/1 14:27時点)

ABOUT ME
ひがのあや
東京都品川在住。小学生の2人の子供を育てながら、ファッション・グルメ・トラベル系のWEBライターとして取材・ライティング・リサーチ業務を行う。長いお休みには国内旅行で美味しいモノを食べ歩き、普段は時間があればアンテナショップやデパ地下を巡っている。