銚子は日帰りで出かけるのにちょうどいい関東近郊の観光地の一つです。 東京のお隣、千葉県でありながら2時間ほどかかりますが、むしろこの時間が旅気分にさせてくれます。 きれいな青空と海、おいしい魚。ちょっと遠出してきたという解放感。 いつもの日常に行き詰まってしまったら、お出かけしてみましょう。 1645年から銚子で醤油製造を開始!品質は幕府お墨付きの「ヤマサ醤油」 日本で醤油が誕生したのは鎌倉時代のこと。 中国で覚えた味噌の製法を紀州湯浅の村民に教えていた僧が、仕込みを間違えてしまい偶然生まれました。 ヤマサ醤油を創業した初代濱口儀兵衛は、醤油発祥の地である紀州湯浅の隣りの広村(現広川町)の出身でした。 そして濱口家の家長は代々、紀州広村にある本家と銚子を行き来していました。 初代濱口儀兵衛が紀州から銚子に渡りヤマサ醤油を創業したのは1645(正保2)年、江戸幕府誕生のわずか42年後のことでした。 以前から和歌山と千葉には「勝浦」「白浜」など似た地名の場所が多いとは思っていました。 早くから漁業が盛んだった紀州から漁師たちが黒潮に乗って房総へ移住し、千葉県でも漁業の発展に尽くしてくれたことが関係しています。 醤油づくりに最適な気候が紀州と銚子はよく似ていることもあって、漁業だけではなく醤油の町としても発展していったのです。 銚子「ヤマサ醤油工場見学」は駅からアクセスしやすく駐車場もあります 「ヤマサ醤油」は、電車でも車でも行くことができる工場見学スポットです。 JR銚子駅からも10分もかからず、街のあちらこちらに案内表示がされています。車で行っても駐車場が用意されているのでアクセスしやすい工場見学です。 「ヤマサ醤油工場見学」は予約制になっています。10名以下ならばネットでも申し込みができます。なかなか予約できないということもないので、予定がしっかり決まった数日前でも十分間に合いますよ。 平日は映画上映約20分及び工場見学約30分、合計50分のコースです。 土、日、祝日、ゴールデンウィークやお盆の休業日には工場が稼働していませんので、約20分の映画上映と「タップトーク」という映像によるバーチャル体験のみとなります。 予約時間は午前9:00~11:00、午後1:00~3:00の間で平日は1時間ごと、休日は30分ごとに選ぶことができます。 私が参加したのは土曜日だったので30分の短いコースでした。 映像は工場見学でよく見られるタイプのものでしたが、場所を移動した「タップトーク」はここでしか体験できません。 最初は子ども向けだろうと思っていた大人たちが、みんな楽しそうに足を踏み出す瞬間があり楽しくなってしまいました。 しょうゆソフトクリーム手焼きせんべいを体験!「しょうゆ味わい体験館」 工場見学の後は、流れるように「しょうゆ味わい体験館」へ吸い込まれます。 しょうゆソフトクリームは絶対に食べようと決めてきましたが、なんだか手焼きせんべいもおもしろそうです。なかなかおせんべいを自分で焼く体験はできませんからね。 おせんべいを注文してお金を払うと、焼き台まで係の方が案内してくれ焼き方を説明してくれます。 1人1枚ずつ購入し、せっせと裏返し続けます。「なかなか焼き色がつかない」とか「それ焼きすぎじゃないの」とかあれこれ言いながら、好みの状態まで焼きあげ裏表にまんべんなくしょうゆをかければ完成です。 ソフトクリームは「しょうゆ」以外にも、「バニラ」「ミックス」そして「バニラカップ黒蜜風醤油かけ」の4種類あります。 以前キッコーマンの工場見学へ行った時もしょうゆソフトクリームを食べたので、ヤマサ醤油でもしょうゆソフトを選択しました。…
ポン酢・すし酢・酢
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健康にいいと言われるお酢ですから積極的に摂りたいけれど、酸味が苦手という方も多いようで最近では酸味が抑えられたお酢もよく見かけるようになりました。 そんな方へ今回は東海地方のスーパーマーケットで見つけた川上酢店の「ドレッシング風ぶっかけ酢」をご紹介します。ちょっとお酢が苦手な方にもオススメです。 愛知県岡崎市にある川上酢店、「マルキ酢」というブランドで販売されています 大正13(1924)年に味噌や醤油、酒類の小売業を始めた川上喜代四郎氏は、その後調味料卸と食酢の製造を手掛けます。昭和23(1948)年に株式会社川上酢店とを設立、今では食酢や寿司専門酢をはじめ、ソースやケチャップ、焼肉のタレなどの調味料も製造しています。 川上商店が製造するお酢は、「マルキ酢」というブランドで販売されています。 創業より継承している「種酢」を使い丹念に醸造させた「三河仕込 米酢」や、昭和29年の発売されて以来製法を変えていない人気商品「即席酢」など10種類以上のお酢が製造・販売されています。 料理用以外にも、果実酢やドリンクビネガーなどのお酢も製造・販売されています。 かつおエキスと昆布エキスをブレンド「ドレッシング風ぶっかけ酢」 そんな酢の専門店川上商店の「ドレッシング風ぶっかけ酢」。果たして「ドレッシングのお酢とは?」という疑問がありましたが、ドレッシングのように食材にそのままかけるだけで酢の物ができるという優れものなんです。 「ドレッシング風ぶっかけ酢」を使うと、質のいい醸造酢に吟味されたかつおエキスと昆布エキスがブレンドされたまろやか風味の酢の物を作ることができるのだとか。 これ1本で酢の物ができるなんて、ズボラな私にぴったりのお酢です。 「ドレッシング風ぶっかけ酢」とあるからにはまずはサラダに使いたいと思い、ちょっとお味見。 お酢の酸味はありますが、ツンとした香りも感じず、昆布やかつおのうま味の方が強く感じかなりマイルドです。もちろんノンオイルなので、後味はあっさりとしています。普段パンチの効いたドレッシングを使っている方だと物足りなく感じてしまうかもしれません。 そこで我が家では千切りキャベツとにんじんに「ドレッシング風ぶっかけ酢」とマヨネーズを加えて、コールスローにしてみました。刻んだ野菜に「ドレッシング風ぶっかけ酢」を混ぜて15分ほど置いたあとで、「ドレッシング風ぶっかけ酢」と同じ量のマヨネーズを加えて混ぜるだけ。優しい味のコールスローの完成です。お好みで塩や黒こしょうなどをかけてどうぞ。カレーなどの付け合わせにもぴったりで、あっという間になくなってしまいました。 「ドレッシング風ぶっかけ酢」を使って酢の物を作ってみます 普段酢の物を作る時は、お酢と砂糖、醤油や塩を使って味付けしていました。毎回同じように作っているつもりでも、毎回微妙に違ってしまう味。まずいわけではないけれど、おいしいかと言われるとそれも違う。今回のは酸味が強いな、今回のは甘いな、なんて毎回味の違いを楽しむのが我が家の酢の物でした。 [penci_recipe] 急いであと一品欲しい、なんて時でも計量せずにパパッと酢の物が作れてしまいます。いつも作っていた酢の物に比べて「ドレッシング風ぶっかけ酢」を混ぜるだけというお手軽レシピ。それなのにいつもよりずっとおいしい酢の物が完成しました。お酢の酸味もマイルドで、お酢の独特の強い香りもありません。お酢が苦手な方でも、お子さんでも食べやすい、便利な調味料です。 川上酢店「ドレッシング風ぶっかけ酢」 マルキ酢 ぶっかけ酢 300ml 価格:291円 (2020/5/14 09:58時点) これ一本で酢の物が作れる!マルキ酢の「ドレッシング風ぶっかけ酢」 was last modified: May…
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実家から届く荷物はいろいろなものが入っていて、まるで宝箱のようにわくわくします。そんな宝箱に入っていたのが、初めて見る旭ポン酢の「ぶっかけポンズ」です。うどんにもポン酢を使う我が家に、また新しいポン酢が仲間入りしました。 発売から50周年を迎えた「旭ポンズ」 大阪府八尾市の旭食品が作る「旭ポンズ」。ポン酢好きの間でも、食通と言われる方々からの評価も高く、「このポン酢でないと!」というファンの多いポン酢です。一度「旭ポンズを食べてしまうともう他のポン酢は食べられない、という方までいるパンチのある力強さがあります。 北海道産の昆布、大分産の椎茸、宮崎県や熊本県といった九州産のかつお節、徳島県の特定生産者から仕入れるスダチと原材料にもこだわりがあります。全国を回って見つけた厳選素材に加え、素材同士の相性まで考え抜かれ、スダチやユズ、ユコウの果汁の配合は今でも二代目社長高田悦司氏が行っています。 味にうるさい大阪人も納得する「旭ポンズ」は、水炊きや鍋物だけでなく酢の物や肉や魚のたたき、そして餃子のたれなどあらゆる料理に合わせることができます。 新ジャンルのポンズを目指して作られた「旭ぶっかけポンズ」 私はポン酢が大好きなので一年中ポン酢を使いますし、我が家では決して切らすことのない買い置き必須の調味料です。ですが、一般的にポン酢というとお鍋のイメージが強く冬のイメージが強いように思います。ポン酢を夏の間も楽しんで欲しいと開発され誕生したのが「旭ぶっかけポンズ」です。 「旭ポンズ」のラベルには、「うどんすき、湯豆腐、かにちり、てっちり、牛豚水炊、かしわ水炊、焼肉、しゃぶしゃぶ」と冬を連想するメニューが書かれています。対して「旭ぶっかけポンズ」には、「うどん・そうめん、冷やし中華、和風パスタ、冷奴、サラダ、冷しゃぶ」と夏を連想させるメニューが書かれています。 「旭ぶっかけポンズ」のラベルにはうどんが描かれていますので、うどんにかけることが前提にあるポン酢です。うどんとポン酢はよく合うのに、うどん用のポン酢が販売されているのを見たことがありませんでした。 あつあつうどんにも、冷たいうどんにも「旭ぶっかけポンズ」 「旭ポンズ」はキリッとしたとがった酸味が特徴的なポン酢ですが、「旭ぶっかけポンズ」はお子さんも喜ぶ、甘みのあるまろやかなポン酢です。酸味は柔らかくなっていますが、香りはそのままフレッシュなスダチの香りがします。 おすすめはうやはりうどん。讃岐うどんのようなうどんにかけてもおいしいのですが、稲庭うどんのような、細くてつるっとしたうどんの方が「旭ぶっかけポンズ」の風味を強く感じることができます。 讃岐うどんに「旭ぶっかけポンズ」をかけるなら、ゆでたうどんを水で洗わず湯切りしただけのあつあつの麺にかけることをおすすめします。もちもちっとしたうどんから爽やかな香りが漂い食欲がないときでも、つるんとさっぱり食べられます。 いつもの「旭ポンズ」に慣れてしまっていると、料理に使った場合「もっと酸味が欲しい」と物足りなさを感じてしまいます。ただ、酸味がそんなに得意でないけれど香りがとてもいいので、すっぱいのが苦手な娘はとても気に入っていました。餃子やたこ焼き、お好み焼きやしゃぶしゃぶにもこのポン酢を愛用しています。 旭食品「旭ぶっかけポンズ」 旭ポン酢 旭ぶっかけポン酢 味比べ 360ml 価格:1,960円 (2020/7/10 10:39時点)
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そろそろお鍋が恋しい季節が近づいてきました。ポン酢好きの我が家では一年中ポン酢が大活躍していますが、ポン酢と言えばやっぱりお鍋ですよね。熱々の具材を冷たいポン酢に付けて食べるあの幸せ、ちょっぴり冬が待ち遠しくなります。 いつも使っているポン酢はありながら、新しいポン酢も気になってしまうのがポン酢好きというもの。今回初めて買った「板前ポン酢」、一体どんなポン酢なのでしょうか。 「板前ポン酢」は、1795年創業「日本丸天醤油」が作っています 大阪のスーパーマーケットで見つけた「板前ポン酢」。兵庫県たつの市に本社がある「日本丸天醤油」が製造しています。醤油をはじめ、粉末調味料やつゆ、レトルト、たれ、ぽん酢など商品を製造販売しています。 日本丸天醤油の事業発祥の製品でもある、うすくち醤油をはじめ醤油のラインナップだけでもかなりの数があります。こいくち醤油、かつお醤油、だし入り減塩醤油、実入り山椒醤油などネット限定販売などのものを含めると10種類以上のお醤油が販売されています。 揖保乃糸などそうめんでも有名な兵庫県だけあって、「そうめんつゆ」だけでも何種類もあるのはさすがです。関東地方よりもポン酢の消費量も多い関西地方のメーカーだけあって、ポン酢のラインアップも7種類もあります。一体どんな味なのか気になります。ゆずの香りが強いポン酢、だしの風味が強いポン酢などそれぞれ特徴がありますが、「板前ポン酢」は瓶のラベルにも書かれているようにすだちの爽やかな酸味が特徴です。 板前と共につくった、妥協のない味「板前ポン酢」 ポン酢はかなり幅のある調味料です。ポン酢の酸味が苦手という方もいるようで、色々なメーカーから酸味がまろやかなタイプのポン酢もたくさん販売されています。 そして関東地方のスーパーマーケットだと大手メーカーのものが数種類しか置かれていないなんてこともよくあります。関東地方よりも関西地方の方がポン酢はよく売れているそうで、たこ焼きやお好み焼き、餃子やてっちり、てっさなど食文化による違いも関係しているのかもしれません。 「板前ポン酢」はインパクトのある、強いポン酢です。柑橘系の酸味がハッキリくっきり、そうでありながらだしの味も醤油の味もピンと伝わってくる強いポン酢です。私が普段使っている「旭ポン酢」もかなり強さのあるポン酢ですが、「板前ポン酢」も負けていません。 「旭ポン酢」の柑橘果汁はすだち、ゆこう、ゆずが使われていますが、すだちのキンとした酸味が際立っています。瓶の蓋を開けた瞬間から、爽やかな香りがぱっと広がります。すだちの鮮烈な香りとゆずのやさしい香りが合わさって、食欲が刺激されます。 どんな料理にも合わせやすい、鮮烈な風味を楽しめる「板前ポン酢」 私はポン酢が大好きで、なかでもキリッとした酸味の強いポン酢が好みです。この「板前ポン酢」はまさに私好み、店頭で見かけてつい買ってしまいましたが、大当たりでした。 ポン酢のいいところは「ちょっとひと味欲しいな」と思ったときにサッと手軽にかけられるところです。たこ焼きを食べていてもかつおぶしとソースに飽きたら、ねぎを乗せてポン酢をちょこっとかければ口直しにもなります。「板前ポン酢」はしっかりとした酸味とだしの風味がきいているので、熱々のたこ焼きにかけてもポン酢が負けません。 しょうがをきかせたもやしを入れて作る鶏つくね。淡白な鶏ひき肉としょうががアクセントになった鶏つくねに、すだちの華やかさとだしの風味、醤油の味が強い「板前ポン酢」がよく合います。照り焼きソースにすることもあるのですが、「板前ポン酢」の方が好評です。 「板前ポン酢」は大阪のスーパーマーケットで購入しましたが、帰って来てから都内でも高級スーパーやデパートでも売られている事に気づきました。地方で出会ったものに東京で出会うと、まるで自分が目が利くようになったみたいで少しうれしくなってしまいます。 日本丸天醤油「板前ポン酢」 大阪ポン酢 3種類味比べ 旭ポン酢、うらら香、板前手造り 360ml 各1本 価格:2,940円 (2020/7/10 10:35時点) お鍋の季節到来!ポン酢好きがオススメする「板前ポン酢」 was last modified: July 10th, 2020 by…
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家庭で手作りもできるポン酢の魅力 ポン酢は手作りができやすい調味料です。材料は醤油、柑橘果汁、みりん、お酢があれば手軽にいろんな味のポン酢を作ることができます。醤油や味噌のように作るのに熟練の技は必要ありません。 材料の柑橘類もゆずだけではなく、レモンやじゃばら、カボスなどなんでもありです。 あまり目立ちませんが、土地土地でアレンジしたポン酢を探してみるのも結構面白いんです。 ポン酢の語源はフルーツポンチ? ポン酢。 その変わった名称はオランダ語の”pons”からきているという説が有力です。ponsは柑橘類の果汁、または柑橘類の果汁で作ったお酒を意味します。英語でいうとpunch(パンチ、ポンチ)と同じ意味です。 お酒としての「pons(ポンス)」が江戸時代にオランダから長崎に伝わりましたが、日本では酢を加えて味を調え、お鍋などの調味料として重宝されたため、「酢」の漢字を当てはめ、「ポン酢」と呼ばれるようになったそうです。 山梨で見つけたワインぽん酢 山梨県笛吹町「里の駅」で見つけたのがこの甲州ワインを使ったというワインぽん酢です。赤ワイン、白ワインの2種類がありました。もの珍しさで手に取ったものの、美味しいのか、美味しくないのか半信半疑で白ワインぽん酢をお買い上げです。 味をしっかり味わうために、さっぱりした「鶏の水炊き」に使用してみました。 お豆腐や鶏肉を食べるとさっぱり。あまりワインの味は濃くなくて、ポン酢独特の酸っぱさは少なく、さらっとした味わい。透明感ある風味はまろやかな味。 ワインは加熱してアルコールを飛ばしていると注意書きがあります。 でも不思議なことに、汁だけ飲むと、ワインの味も香りもとても濃厚で、びっくりしました。 お料理にワインとポン酢は合うそうです。オリーブ油と混ぜてとドレッシングにするのも、マリネを作ってみるのも美味しそうですね。 株式会社ヤマフジの公式サイト
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これまで興味はあったけれど、一体どれを選んでいいのか分からずにいたお酢。穀物酢、米酢、黒酢。それだけでなくワインビネガーやりんご酢、柿酢などスーパーのお酢売り場を見るだけでもかなりの種類のお酢が並んでいます。 使う料理によってお酢を変えるのも素敵だなと思っていたとき、ミツカンミュージアム「MIM」で純酒粕酢「三ツ判山吹」に出会いました。 純酒粕酢「山吹」の始まりは、造り酒屋のタブーへの挑戦 ミツカンの創業者中野又左衛門は造り酒屋でした。お酢を作る時には酢酸菌が必要で、菌は桶や蔵だけでなくあちこちに付着します。なのでお酢を作った職人が酒蔵へ入ると、たちまちお酒がお酢に変わってしまうので、酒屋がお酢を作ることはタブーでした。 しかし又左衛門はそのタブーに挑戦し、酒粕を使ってじっくりと熟成させ深い香りと色を持つお酢が完成しました。酢飯にした時にきれいな山吹色になることから「山吹」と名付けられました。ミツカンブランドの第一号となった「山吹」は、江戸で人気の「早すし」に使われたこともあって絶大な人気となりました。 純酒粕酢「山吹」は赤くないけど「赤酢」に分類されます 「赤酢」という言葉は聞いたことがあるものの、赤いお酢なのかしら、という程度でほとんど知識のなかった私。「赤酢」とは酒粕で作られたお酒のことなのだとか。純酒粕酢「山吹」はその名の通り酒粕で作ったお酢ですから「赤酢」に分類されます。 「赤酢」の中には実際にお酢の色が赤いものも多く、でもそれと同じくらい赤くないものもあります。ご飯に混ぜて寿司飯を作るとご飯が赤く染まるということはなく、ほんのりと茶色く、醤油を入れたご飯のような色合いになるのが特徴です。 穀物酢や米酢と比べると、お酢独特のツンとした酸味はまろやかです。純酒粕酢「山吹」はごく普通のお酢と比べてみると香りも全く異なります。お酢の爽やかさは感じますが、ツンと尖った感じはありません。お醤油のようなふくよかな香りも感じます。 純酒粕酢「山吹」を使って、手巻き寿司用の酢飯を作ります 純酒粕酢「山吹」を買った時から試してみたかった手巻き寿司。普段は酢飯を作るのにすし酢を使っているのですが、「山吹」だとどれくらい味が違うのでしょうか。 すし酢はご飯に混ぜるだけで味が完成しますが、「山吹」を酢飯にする場合は塩と砂糖を加える必要があります。お米が3合の場合、「山吹」大さじ4〜5杯に塩小さじ2杯を混ぜてから加えます、甘口がお好みの方は塩と同量の砂糖を加えてもいいのだとか。 我が家は砂糖を入れず、「山吹」と塩のみで味付けすることにしました。まずは酢飯だけを味わってみると、そのまろやかな味わいにびっくり! お酢と塩だけなのにこんなにおいしい酢飯ができるなんて、江戸時代の人もさぞかし驚いたでしょう。うま味が強く、お酢も発酵食品なんだなっていうのをしみじみ感じる味わいになっています。 純酒粕酢「山吹」を使って、春雨サラダを作ります もっと「山吹」を味わいたい。せっかくなら味の違いを実感したいので、我が家でよく作る春雨サラダを作ってみました。「山吹」はうま味が強いので、塩や砂糖、醤油などは控えめにします。春雨サラダは水分が出るので、他の調味料は気持ち少しだけ控えめにしました。 お酢の酸味が好きな息子、お酢の酸味が苦手な娘。そんな子どもたちの反応をこっそり見ていると、いつもは春雨サラダを残す娘もあっという間に完食しました。息子は「おかわりないの?」とこちらもあっという間に完食です。 爽やかな酸味はありながら深いうま味の「山吹」は、春雨サラダにもよく合います。いつもの春雨サラダよりもまろやかで、それでいて酸味が物足りないとは感じませんでした。 これまでのお酢は何だったんだろう。これまで特にお酢に不満もなかったのに、純酒粕酢「山吹」を味わってしまうともう戻れない、そんな気がします。 ミツカン「三ツ判山吹」の公式サイトはこちら ミツカン 三ツ判山吹 900ml 価格:940円(2017/11/2 14:29時点) 酒粕を使ってじっくりと熟成した赤酢「三ツ判山吹」 was last modified: November 2nd,…
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基本の調味料「さしすせそ」の中に入っていながら、毎日の食卓に欠かせないとまでは言えないお酢。料理に使う穀物酢とすし酢は常備していますが、お酢についてほとんど何も知らずに使っていました。そこで今回、愛知県半田市にあるミツカンの体験型ミュージアム、通称「MIM」でお酢についてしっかり学んできました。 ミツカンミュージアム「MIM」は事前予約が必要です 愛知県半田市にあるミツカン本社のお隣にできた、ミツカンミュージアム「MIM」。見学するためには事前予約が必要です。見学の予約は1名からでも予約でき、電話だけではなくホームページからも予約することができます。 入館料は大人300円、中高生200円、小学生100円で、乳幼児は無料です。9:30から30分ごとにツアーが開始され、ガイドが付いて丁寧な説明を受けながら館内を案内してもらえます。ツアーは70分の館内見学と、体験エリアを20分間楽しめるようになっています。この体験エリアではゲームを楽しみながらお酢について学べたり、自分の写真を撮影してオリジナルの「マイ味ぽん」を作ることもできます。 予約はかなり取りやすく、混雑する土日でも2週間前なら好きな時間を選んで予約ができる状態です。木曜日が休館日になっています。アクセスは名鉄河和線「知多半田」駅下車徒歩13分、JR武豊線「半田」駅下車徒歩3分と電車でも行くことができます。駐車場も39台あるので、車で行くこともできます。 また、予約不要で自由見学ができる日もあります。ガイドツアーとは一部内容は異なりますが、直近だと9/23、24に秋の自由見学が開催されることになっています。 ミツカンミュージアム「MIM」は5つのゾーンに分かれています 江戸時代のお酢作りと現代のお酢作りを学べる「大地の蔵」、半田の歴史と風情のある半田運河の情景が楽しめる「風の回廊」、弁才船に乗って江戸へお酢を運ぶ航海を体感できる「時の蔵」、食の大切さを映像で学ぶ「水のシアター」、お寿司とお鍋をテーマにゲームで楽しみながら学べる「光の庭」のミツカンミュージアム「MIM」は5つのゾーンに分かれています。 じっくりとお酢について楽しく学べるのは最初のゾーン「大地の蔵」です。まず入ると、江戸時代の酢作りの方法が再現されています。9つの工程に分けられた工程を説明を受けながら見学した後で、あっと驚く方法で現在の製造設備を見せてもらえます。大人も子どもも「わっ!」と声を上げてしまう楽しい仕掛けが用意されています。 続いて酢作りの道具を体験したり、色々なお酢の香りを比べてみたり体験しながら学べるエリアでは自由時間が設けられています。5種類のお酢の香りを比べられるコーナーでは、お酢の強い香りで違いが分からなくなってしまいます。ガイドさんに「そうなるように作ってあるんですよ。最後のお酢の香りは別物ですからお楽しみに」とお声掛けいただきました。 みんなでわくわくしながら香りを試してみると、4種類のお酢とは全く違う、お醤油のような香ばしさのある香りがします。こんなお酢があったなんて衝撃です。これがミツカンの酢の原点「純酒粕酢三ツ判山吹」です。 ミツカンミュージアムでは「マイ味ぽん」以外にも限定商品があります 見学を終えるとお酢ドリンクの試飲が待っています。試飲を終えるとお待ちかねの「光の庭」の体験になります。ミツカンミュージアム「MIM」では「マイ味ぽん」を作れることで知られていますが、粘土でお寿司作りを体験できたり、ダンスゲームでおいしいお鍋作りを学ぶこともできます。 「光の庭」での体験は20分、入れ替え制になっています。最初は20分で時間が足りるのかちょっぴり不安でしたが、明るく開放的な雰囲気の中で、ツアーは25人までの定員制なのでどれもゆっくりと体験することができました。家族連れだけでなく、大人だけのグループでも十分楽しめます。 「マイ味ぽん」は、自動販売機でまず専用の味ぽんを200円で購入し、プリクラの要領で写真を撮影します。背景は4種類あり、1回だけ写真の撮り直しもできます。 ミュージアムショップでは、香りや製造工程を見学した「純酒粕酢三ツ判山吹」を購入することができます。また、限定1000本の「純酒粕酢三ツ判山吹」を3年熟成させた「千夜」はMIM限定で販売されています。そのお値段333mlで2920円、なかなかのお値段です。まずは「純酒粕酢三ツ判山吹」から試してみたいと思います。 お土産は江戸時代のお寿司と弁才船のペーパークラフトを持ち帰れるようになっています。あまりの充実ぶりについつい製品のお土産を期待してしまいますが、工場見学ではなく博物館なので仕方ありません。それでも行って良かったと思える博物館です。 ミツカンミュージアム「MIM」の公式サイトはこちら
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富山県の旧山田村では、昔から各家庭で柿酢が作られてきました。小さな村で作られる、いかにも和風イメージの柿酢を使った調味料「柿酢ソース」を使い、ロコモコを作ります。 じっくり選んで丁寧に作られたスローフードの柿酢 柿酢には天然の栄養成分がたっぷりと含まれています。名人が選別したほどよく熟した柿を使い、柿を粉砕しジュースにした後で漉して、酵母菌を入れます。発酵がある程度進んだら、酒用圧搾機で布袋に柿もろみを入れ絞ります。そして撹拌したり酒精を加えたりしながら、アルコール発酵を進ませ柿酒ができます。 発酵が落ち着いたら雑菌が入らないよう密封し、春までじっくりと発酵が進むのを待ちます。柿酢が酢酸発酵によって酢へと変化していくのです。その後柿酢を75度まで加熱し、殺菌して発酵止めを行います。その後寝かせて不純物を沈殿させ、上澄み液を濾過すれば柿酢が完成します。 柿酢を使ったソースは洋食にもよく合います このように、ゆっくりじっくり作られた柿酢を使った調味料も開発されています。「柿酢焼き肉のたれ」「柿酢だし醤油」「柿酢ごまだれ」「柿酢辛味噌」「柿酢ジュレ」、そして今回使った「柿酢ソース」が販売されています。どれも柿酢の風味を生かした調味料になっています。 [penci_recipe] ロコモコに柿酢ソースが合うのか、正直少し不安になりましたが一口食べればそんな心配はどこへやら。ハンバーグの脂身と、柿酢ソースの酸味と辛みが絶妙に絡み合い、自分で作っておきながらその美味しさに驚きました。典型的な日本の調味料ながら、ロコモコにもぴったり合うなんて柿酢ソースは万能に使えます。
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長寿の村だと言われている富山県山田村には、長寿の秘訣とも言われ伝えられてきた調味料があります。それは山田村で各家々で作られてきた柿酢です。今でも柿酢はもちろん、柿酢を使ったソースなどの調味料も販売されています。 「柿酢」には天然の栄養がたっぷり入っています 「山田村の柿酢」には、自然に実る生食用の柿だけを原料に使っています。たっぷりのお日様の光を浴びて育った柿は、柿酢になった時に良い味が出るのです。十分に熟しているけれど熟しすぎていない柿を、一つずつ色艶を見ながら目利きして収穫しています。 柿酢には、ビタミンCや糖類、カリウム、カロチンなど天然由来の栄養分が豊富に含まれています。美容や健康、疲労回復に効果的で、これが柿酢を作る山田村が長寿の村と呼ばれる理由です。 「柿酢」を使った調味料も開発されています 山田村では柿酢を使った調味料も開発、販売されています。「山田村の柿酢調味料」は、伝統的な「柿酢」を使用しながらも、新しさも風味もある健康的な調味料です。 今回購入した「柿酢ソース」は、160mlとかわいらしいサイズ。普段ソースをあまり使わない私にとってはちょうどいいサイズです。原材料には柿酢はもちろん、トマト、りんご、たまねぎ、にんにくと言った果物や野菜、本みりんなどが使われています。 いつもはトマトケチャップをかけるオムライスに「柿酢ソース」をかけて食べてみると、これがまた絶品。甘さと辛さ、そして酸味が絶妙のバランスです。これからはオムライスには「柿酢ソース」以外は考えられないほど。オムライスだけでなく、カレーやコロッケ、ハンバーグなどにも相性抜群です。 好みの分かれる味ではないので、お友達へのお土産やちょっとした御礼などにもぴったり。今度「柿酢ソース」を手に入れられる機会があったら、何本か常備しておこうと思います。 「柿酢ソース」の山田村生産加工組合の公式サイトはこちら
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富山県と聞いて何を思い浮かべますか? 人それぞれ思い浮かべるものは違っても、美味しいものを知りたい食べたい気持ちは同じです。今回は富山県の魅力的な食材・食品10選をご紹介します。 越中富山幸のこわけ「ほたるいか浜干し」 富山県を代表する食材ほたるいか。そのほたるいかをおすそわけの気持ちと共に、スタイリッシュに小分けされたお土産にしたのが越中富山幸のこわけ「ほたるいか浜干し」です。 富山県産のホタルイカを海洋深層水で付け洗いし、一匹ずつ丁寧に干して作られています。身の甘さとワタのほろ苦さを堪能できるおつまみです。浜干しにすることでギュッとうま味が濃縮されています。そのまま食べても十分美味しいですが、ライターなどで軽くあぶってから食べると、さらに風味がアップし美味しさが倍増します。 蓋を開ければふわっと磯の香りが広がり、ホタルイカの身の甘みとしっとりとした濃厚なワタの苦味は「ほたるいか浜干し」ならでは。これまで食べてきたどのイカよりも濃厚な旨みが味わえます。 製造者: (有)カネツル砂子商店 価格: ¥432 大門素麺 昔ながらのシンプルな紙に包まれた大門素麺。細く長い麺がくるくると巻かれた、丸まげ状の手延べ素麺です。両手のひらに乗るサイズで、そのユニークな丸まった形が特徴です。 大門素麺は、10月から3月にかけて作られます。凍える寒さの中、大門素麺の産地・大門地区では、160年以上も前から素麺づくりが行われてきました。長年の勘による生地づくり、夫婦の息の合った呼吸と共に行われる丁寧な手作業によって、強いコシだけでなくなめらかなのどごしの素麺が作られています。 大門素麺には複数の生産者がいるのですが、一人一人パッケージにはどの生産者が作ったのか名前が記入されています。コシのある麺は冷たくしても温かくしても美味しい素麺です。 製造者: となみ野農業協同組合 価格: ¥680 甘えびのバーニャカウダ キトキトキッチンの「甘エビのバーニャカウダ」は北陸産の甘エビをたっぷりと使い、濃厚な甘エビの旨みを堪能できます。富山弁で新鮮で活きが良いことを表す「キトキト」。キトキトキッチンでは北陸の厳選された素材と良質な湧き水を使い、手間暇かけて仕上げた自信作を富山のキッチンで生み出しています。 北陸産の新鮮な甘エビと国産ニンニクをオリーブオイルで調理した「甘エビのバーニャカウダ」。アンチョビの塩気にニンニクの味わい、そこへ驚くほど濃厚な甘エビの味わいが加わって生まれて初めて感じる深い富山の海の味です。 弱火で「甘エビのバーニャカウダ」を温めていると、部屋中にその香りが広がります。バーニャカウダソースとして野菜に付けて食べてももちろん絶品ですが、チャーハンやパスタの隠し味として使うこともできます。 製造者: (有)鈴香食品 価格: ¥756 甘こうじドリンク 新村こうじみそ商店の「甘こうじドリンク」は、お米に糀を加えて発酵させた甘酒です。最近では飲む点滴としても人気の高い甘酒ですが、ノンシュガー、ノンアルコールなのでお子さんや妊娠中の方やアルコールに弱い方でも飲むことができます。 この「甘こうじドリンク」には玄米ときび、あわ、ひえ、はと麦といった雑穀も使われているので、さらに栄養価の高いドリンクになっています。温めても冷やしても飲めるので、一年中楽しめます。また、凍らせてシャーベットにしても美味しいです。 果物や野菜などを加えてスムージーにするのも人気ですね。体にいいものは毎日欠かさず摂取したいもの。美味しく飽きがこない工夫をしながら取り入れていくのが理想です。 製造者:…