子どもたちが食べ盛りになり、食費がうなぎのぼりの我が家。 安くお肉をまとめ買いをできる場所がないか探していたら、月に一回直売会が行われる日光畜産というスポットを近場に発見しました。 毎月最終土曜日に開催される、日光畜産の直売会の様子やどのような肉を販売しているのかご紹介します。 板橋区の隠れ人気スポット!?日光畜産とは 今回訪れたのは、板橋区と練馬区にまたがる城北公園にほど近い場所にある食肉の卸売業者・日光畜産。日光畜産の創業は昭和44年。50年以上にわたって食肉の販売を手がけてきた老舗企業です。日光畜産では、普段は一般向けの販売は行なっておらず、銀座の老舗レストランの三笠会館や大手ホテル、料亭などに食肉の卸売を行なっているそうです。 そんな日光畜産が扱っている国産黒毛和牛や三元豚及び黒豚等のブランド豚肉、大山鶏等の鶏肉やラム肉、馬刺し等をだれでも購入できるのが、月に1回の直売会。地元では、毎月欠かさず訪れる人もいるほどの人気イベントなのだそうです。 最終土曜日の朝、日光畜産の直売会へ いつも土曜日の朝はのんびり過ごしがちな私も、この日ばかりはいそいそと準備をして自転車で直売会場へ。 直売会が行われているのは日光畜産の倉庫。城北公園という、地元ではおなじみの広大な公園のほど近くです。 駅でいうと東武東上線 上板橋駅より徒歩約10分、東京メトロ有楽町線/副都心線 氷川台駅より徒歩約15分ほどでアクセスできます。 即売会の受付開始時間は8時半、到着したのは9時過ぎ。 会場はこの通り、多くのお客さんで大にぎわいでした。 整理券を受け取ったところ、すでに50人待ちでした。どのくらい待つのか従業員の方に聞いたところ、およそ45分待ちとのこと。なかなかの混雑です。 私が即売会へ行ったのは8月の最終土曜日。照りつける日差しはまだまだ強烈で、テントの下で順番が来るのを待つことにしました。 座って待っていたら「肉を入れるスペース作るために、昨日冷凍庫の中身食べきったよ」と常連らしき方が話している声が聞こえてきました。常連さんの直売会にかける意気込みが伝わってきますね。 日光畜産の周辺は、カフェやコンビニなど、時間を潰すところがないので要注意です。整理券を取って一度家に帰る人や、車で来て、車内で待っている人も多いようでした。 ※以前は敷地内で焼肉の無料試食会を行なっていたそうなのですが、今はコロナウイルスの感染防止対策のためか実施をしていませんでした。残念! いざ、即売会へ! 小一時間ほどで順番が来たので、保冷バッグを携えて倉庫の中へ。10坪ほどのスペースに所狭しと肉、肉、肉が並べられています。 ラインナップとしては、牛肉だけでなく鶏肉、豚肉、馬肉、鹿肉、ラム肉、ソーセージなどの加工肉と非常にラインナップ豊富。なかなか手に入らないジビエ肉も安価に手に入れられるところがポイントですね。 販売しているお肉の一部を紹介します。 極太牛すじ肉 400g200円は安い! サラダチキンならぬサラダホース。そのまま食べても美味でした。 鳥もも肉は2kgで1800円。育ち盛りの子どもがいる家庭に嬉しい!むね肉は半値ほどで販売されていました。 ローストチキンはクリスマス料理やおもてなしに良さそうです。 味付きゲタカルビはバーベキューにぴったり。価格もリーズナブルです。 国産黒豚の切り落としもこのお値段!…
ハム・ソーセージ
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兵庫県をはじめとする大阪府、京都府などの関西地方では誰もが知っているのに、全国的にはほとんど知られていない「ポールウインナー」。見た目はよくある魚肉ソーセージです。初めて見たときは「普通の魚肉ソーセージじゃないの?」と戸惑いましたが、食べてびっくり、お肉の味がするウインナーです。 「ポールウインナー」は関西では給食にもでるくらい人気 他にはない独創的なものを作りたいという思いから「ポールウインナー」は研究・開発されました。セロハンでウインナーソーセージを作ったのは伊藤ハム創業者の伊藤傳三氏が初めてでした。 当時セロハンは飴や薬などを包むのに使われていたので、その裁ちくずを適当な大きさに切りそろえ筒状になるようにのり付けして作られていたのだとか。その当時からパッケージや主な原材料はほとんど変わらず、昔ながらの味を守っています。 いつ食べても「懐かしい!」と思うのにはもう一つ理由があります。1965年から1990年代までは、学校給食でも提供されていました。「小学生の頃いつもおやつに食べていた」「冷蔵庫にはいつも入ってた」なんていう、日常に当たり前に存在しているのが「ポールウインナー」です。 公式サイトで「ポールウインナー」の目撃情報を確認できます 進学や就職で関西地方から関東など他の地方に出てから「ポールウインナーをみんな知らない!?」「ポールウインナーが売ってない!」とがく然とする方も多いのだとか。そのためか「ポールウインナー」の伊藤ハムの公式サイトでは、取扱店舗とは別に「ポールウインナーみーつけた!」というポールウインナーの目撃情報を共有できるページがあります。 これを見れば自宅近くで「ポールウインナー」を売っているお店がどこなのかすぐに分かります。コメントも一緒に投稿されているので、「ポールウインナー」を見つけた喜びと同時に「ポールウインナー」がいかに愛されているかが伝わってきます。とても見やすいのでついつい自分の家の近所を調べてしまいました。これで我が家はいつでも「ポールウインナー」を入手できます。 「ポールウインナー」が全国展開できない理由は? 関西地方では圧倒的な人気の「ポールウインナー」は、これまで何度も販売エリアを拡大しようと試みられてきました。メディアやネットなどで紹介される機会は増えているものの、なかなかうまくいかないのだそうです。 その理由はハッキリとは分かっていませんが、理由の一つは関東ではおなじみの魚肉ソーセージに見た目が似すぎていることでしょう。おなじみの魚肉ソーセージは直径2cmほどの太いタイプのものが多いですが、「ポールウインナー」は1cmほどと細長いタイプです。見た目がちょっと物足りなく感じさせるのかもしれません。 そしてもう一つの理由が値段です。今回私が購入した「ポールウインナー」は10本入りで494円、魚肉ソーセージは5本入りで127円でした。倍ほど値段が違うのは、一般的にはなかなか大きいのではないでしょうか。 いつも身近にある庶民的なものだからこそ、手に取ってみるまでの見た目と値段が重要なのでしょう。見た目では違いが感じられないので、なかなか買うところまでいかないのかもしれません。 でも、「ポールウインナー」は魚肉ソーセージとは全く違います 見た目がそっくりの「ポールウインナー」と魚肉ソーセージですが、実際どう違うのか食べ比べてみました。違いがよく分かるよう、魚肉ソーセージも「ポールウインナー」と同じように細いタイプのニッスイの「おさかなのウインナー」を購入しました。 「ポールウインナー」には豚肉、マトン、牛肉のほかに魚肉のたらも使われています。「おさかなのウインナー」には魚肉としか書かれていませんでしたが、魚肉ソーセージの多くはたらのすり身を使って作られています。 開け方にはどちらも違いはなく、はさみなどを使わずにぺりっと簡単に開けて食べることができます。 色はかなり違いがあります。「ポールウインナー」は肉を使っていることもありますが赤みがあり、着色料や発色剤が使われています。「おさかなのウインナー」は白に近い淡いピンク色で、クチナシやトマトリコピンで着色しています。 そして食べてみると、味は全く違います。「おさかなのウインナー」は、プリンとした歯ざわりで、あっさりとしたシンプルな味わいです。マヨネーズを付けて食べてもいいですね。「ポールウインナー」を口にしてみると、魚肉ソーセージのような弾けるような感じではなく、ハムに近い食感です。そしてどっしりとした肉の重みを感じる味がします。粒こしょうを付けて食べても美味しいワイルドな味わいなので、クセを感じる方もいるかもしれません。 我が家でも「おさかなのウインナー」派と「ポールウインナー」派できれいに分かれ、男性陣にはポールウインナーが人気でした。そのままでももちろん食べられますが、お肉の味がしっかりしているのでナポリタンなどの料理に使っても美味しくなります。 おやつはもちろん、夕食前にお腹が空いて待ちきれない子どもにもおかず代わりに渡せます。おつまみにも使えますし、あと一品欲しいと言うときにもアレンジして料理しやすい「ポールウインナー」。次回は手巻き寿司にも使ってみたいです。 伊藤ハムの「ポールウインナー」公式サイトはこちら 伊藤ハム ロイヤルポールウインナー ソーセージ 10本入 価格:398円(2017/11/2 15:10時点) 関西では大人気「ポールウインナー」が全国展開しない理由を考えてみた…
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運命的な出会いってあるものなんですね。わたしの出会いは、数カ月前、自宅から歩いて5分のスーパーマーケットでした。決して理想が高いわけではないのですが、やはりゆずれないポイントはあるもので…。これまでなかなか出会えずにいたのです。もっとも重視していたのは、材料。豚バラ肉、食塩、砂糖、香辛料のみ、添加物は一切なしというシンプルさは理想そのもの。もちろん豚バラ肉は国産です。何から何まで理想とぴったりで、いまや我が家になくてはならない存在となってしまった、そんな「ベーコン」を紹介します。 国産豚100%にこだわり 米軍横田基地があり、アメリカに近い町とも言われる東京都福生市。ベーコンの製造を手掛けるのは、1932年創業の「大多摩ハム小林商会」です。大正時代にドイツから教わった製法をそのまま受け継ぎ、国産豚にこだわった製品を作り続けている会社です。東京の地域資源であるブランド豚「TOKYO-X」を使った製品を開発しており、2003年には東京都から「東京地域特産品認証食品」の認定を受けたほか、2017年3月には経済産業大臣から「はばたく中小企業300社」にも選ばれました。 ベーコンやハムといった肉加工品を選ぶ際、わたしが気にしていたのが、食品添加物でした。特にベーコンは、日本でいうところの昆布・カツオにあたる「だし」になるもの。料理の基本になる部分だからこそ、いいものを選びたいという思いがあったからです。国産豚を使っていたり、製法にこだわっていたり。スーパーの陳列棚にはいろんな商品がありますが、原材料名を見ると…。保存料やpH調整剤、酸化防止剤、着色料、発色剤などの言葉が並んでいるものが大半です。細菌やかびの増殖を抑える。保存性を高める。酸化による肉の変色を防ぐなど、それぞれ大切な役割があり、それ自体を否定するものではないのですが、使っていないにこしたことはない。そう思い、探していたときに出会ったのが「大多摩ハム」の無添加ベーコンでした。 加水増量一切しない 大多摩ハムの製法の特徴は、創業者である小林栄次が、大正時代にドイツ人技師から教わった製法をそのまま受け継いでいるという点です。まず1kgの肉から1kg以上のロースハムやベーコンを作らないということ。当たり前のように思ってしまいますが、廉価な量産加工肉の製造では、1kgの肉に、卵たんぱくや乳たんぱく、蛋白加水分解物など肉以外のたんぱくと大量の水により、2kgに増量するといった手法も用いられています。加水をすれば肉の味は薄まります。加水をしないからこそ、肉本来のうまみが生きるのです。もう一つは燻製の方法。ベーコンは山桜のチップを使い、2昼夜直火で燻煙しています。 消費者と作り上げた添加物ゼロ 伝統の製法によるハムやベーコンを販売する一方で、進められてきたのが、無添加への取り組みです。大多摩ハムが守ってきたドイツ式の製法は、低添加ではありましたが、無添加ではなかったためです。消費者から「一切合成添加物を使わない製品」を求める声があがったことから、1972年、消費者と共同で「無添加」製品を開発しました。賞味期限は開封しない状態でも約1週間。保存性という点では劣りますが、油をひかず、フライパンでじっくり焼き上げたときのベーコンの香り。口に入れたときににじみでてくるうまみ。保存性や効率性といったものさしでははかりきれない、大切なものがあるということを教えてくれます。 東京都発の銘柄豚TOKYO-X/東京エックス【大多摩ハム】 価格:5,400円 (2020/4/14 11:09時点)
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岐阜県のみならず東海地方のハムの中でもっとも有名な「明宝ハム(めいほうはむ)」。都内ではメディアで取り扱われるたびに品切れとなり、なかなか手に入リません。 その一方で同じようなプレスハム「明方ハム(みょうがたはむ)」と言う商品もあります。 「明宝ハム」に似せた商品なのかと思いきや、実は「明方ハム」と「明宝ハム」は同じ商品だったのです。 昭和28年に「明方ハム」としてスタートします 昭和28(1953)年、農協が畜産振興と山間地の食生活改善を目的に、岐阜県郡上郡奥明方村(現在の郡上市明宝)で「明方ハム」の製造を開始しました。 八幡町を中心に土産物として販売をしていましたが、昭和55(1980)年、NHK「明るい農村」で全国放映されたのをきっかけに、全国的にその名が広まり、「幻のハム」と呼ばれるほどの人気になりました。 しかし、昭和63(1988)年、農協と明方村の間で問題が起こり、農協は八幡町に本拠地を移転。これが現在も製造を続けている「明方ハム」です。 村の名前も明宝に変え、作られ続ける「明宝ハム」 「明方ハム」が明方村ではなく八幡町で作られるようになったのに対抗して、明方村も第三セクターを設立。同じレシピで、そして明方ハムから引き抜いた従業員とハムを作り始めます。 「明方ハム」が「みょうがたハム」ではなく「めいほうハム」と読み間違えられることを利用して、「明宝ハム」と名付けます。村の全面的なバックアップもあり、岐阜県内だけでなく名古屋のメディア戦略も成功し、知名度が一気にアップしました。 その後、明方村は明宝村と村の名前も変えます。平成16(2004)年、明宝村は八幡町など7町村が合併し郡上市となりますが、旧明宝村などの7自治会がお金を出し合い一般社団法人「明宝」を設立します。明宝特産物加工の株式を取得し経営を引き継ぎ、現在に至ります。 「明方ハム」と「明宝ハム」、ハム戦争と呼ばれたこの戦いですが、今は市町村合併により両社とも郡上市です。「明方ハム」と「明宝ハム」を詰め合わせたセットも販売されています。どちらも地域を支えるローカルフードとして、今までもこれからも欠かせません。 明方ハムの公式サイトはこちら、明宝ハムの公式サイトはこちら 明宝ハム 価格:1,134円(2017/11/2 16:17時点)感想(55件)