そう遠くはないのになかなか行く機会のない場所、みなさんにもそういう場所はありませんか? 私にとってまさに日光がそうでした。日光と言えば日本だけでなく世界中でも有名な観光地、一度は行ってみたいと思いながらなかなか行く機会に恵まれませんでした。 初めて行った日光、まずは日光駅で一番有名なさかえやの「揚げゆばまんじゅう」を食べてからスタートです! さかえやの「揚げゆばまんじゅう」にも使われている日光名物「日光ゆば」 日光の名物の一つに「日光ゆば」があります。 海が遠い日光では魚などは入手しづらく、運搬や保存に適した大豆を使ったゆばは昔から貴重なたんぱく源として重宝されていました。 山岳信仰が盛んなこともあり、修行の場での栄養源としても用いられてきました。 ゆばは豆乳を煮た時にできる薄い膜を引き上げたものです。 京都もゆばが有名ですが、今日とのゆばは薄い膜をサッと引き上げた一枚仕上げです。 日光ゆばは折りたたまれた状態の二枚仕上げで、間に豆乳が残されているのが特徴です。厚みがあり、独特の歯ごたえも楽しめます。 日光の旅館やホテルの食事はもちろん、日光ゆばが食べられる専門店も多いです。 普段食べる機会の少ないゆばだからこそ、観光地で食べるゆばづくしは格別だったりします。 料亭からカフェまで、予算や気分に合わせてお店も選べるほど充実していますよ。 もちろん観光客にも人気の高い日光ゆばは、お土産屋さんや日光ゆば専門店でも購入することができます。 創業以来60年以上!日光の玄関口東武日光駅前にある「さかえや」 テレビで見たのがきっかけで知った「さかえや」。揚げまんじゅう自体は珍しいものではありませんが、ゆばを使っていることに加えてその絶妙な塩加減が絶賛されていました。 「日光に行ったら絶対食べよう。そうだ、日光に行こう!」と話がとんとん拍子に進みました。ずっと行けなかった場所でも、案外なんてことのないきっかけで行けてしまう。 きっかけというのは不思議なものです。 東武日光駅の目の前にある「さかえや」は、昭和33(1958)年創業の老舗です。 JR日光駅からも徒歩5分ほどなので、日光に行ったらぜひ立ち寄ってほしいお店です。 創業以来60年以上の「さかえや」ですが、「揚げゆばまんじゅう」が販売開始されたのは平成12(2000)年のこと。 「さかえや」のホームページにも「秋の紅葉繁忙期、土曜日・日曜日・祝日は購入までにお時間をいただくこともございます。」とか書かれており、その人気の高さを知ることができます。 お土産用の5個入りパックのものなどもありますが、その場で食べると言えば1個ずつ紙に包んで渡してくれます。 甘さと塩気、もっちりサクサクの絶妙バランス「揚げゆばまんじゅう」 日光ゆばと豆乳が生地にたっぷり練り込まれたゆばまんじゅう。店頭で今食べると言えば揚げたてを渡してもらえます。 私が行った日は数人並んだ状態でしたが、作り置きではなくアツアツの揚げまんじゅうを渡してもらえました。 4つ買ったのでビニール袋に入れてもらったのですが、5分ほどたってから食べてもはふはふと食べなくてはならないほど。最高です。 「揚げゆばまんじゅう」は手のひらにすっぽりと乗るくらいの大きさで、外側はカリッと中はふわっとした食感です。外側の歯ざわりのよさに驚くと同時に、ここちよい塩気をしっかりと感じます。 意外にもしっかりとした塩気にも驚いていると、やさしいこしあんの甘さと生地のやわらかさを感じます。一口食べたときの完璧なバランスは。感動もののおいしさです。 日光ゆばと豆乳がたっぷりと聞いてドキドキしていたのですが、豆乳のえぐみなどは一切感じず上品な風味のみを感じることができます。…
大豆加工品
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木綿でも絹でもない。もちろんおぼろ豆腐や充填豆腐とも違う「嵯峨豆腐」という豆腐があるのをご存知ですか。 にがりではなくすまし粉(硫酸カルシウム)で固める、木綿と絹ごしの中間くらいのなめらかな豆腐です。 私は最近テレビで見て知り、これは湯豆腐で食べてみたい!と「嵯峨豆腐 森嘉」まで買いに行ってきました。 「嵯峨豆腐 森嘉」、そのお豆腐の特徴とは? 名水で知られる京都には、たくさんの豆腐屋や豆腐が食べられる料理店があります。 中でも嵐山・嵯峨野周辺は湯豆腐が名物で、その多くの料理店が森嘉から仕入れているのだとか。 さらに「嵯峨豆腐」という名前も森嘉の登録商標です。 森嘉も戦前までは凝固剤ににがりを使っていましたが、戦後に入手しにくくなったため、すまし粉で作る手法を取り入れたそうです。 にがりを使うと大豆の風味や甘みが出やすく味の濃い豆腐に仕上がり、すまし粉を使うとなめらかでやわらかいのにコシのある、あっさりとした味の豆腐になるそうです。 「嵯峨豆腐 森嘉」は驚くほどの工場直売 嵯峨野のお寺や住宅に囲まれた静かな場所に森嘉はあります。 観光客の多い嵐山駅周辺から北に15分ほど歩いたあたりで、近くまで行くと豆腐の香りがふんわりと漂ってきます。 川端康成や司馬遼太郎の作品の中でも紹介された歴史ある名物豆腐ということで、お店もさぞかし格式高いのだろうと想像していました。 しかし到着してびっくり! いわゆる「お店」というものはありません。そこはまさに工場そのものです。 少しのぞきこめば豆腐を作ったり油揚げを揚げたりする活気のある様子が見られます。 ショーケースすらない豆腐工場をお店に見せているのが、建物の前にある商品サンプルです。 大きさや形状などわかりやすい上おいしそうで、ついつい目当てのもの以外も気になってしまいます。 何を買おうか迷っていると、工場内で豆腐を作っている方々と同じかっこうの女性が注文を聞きに来てくれました。 迷いに迷った結果、嵯峨豆腐以外に焼き豆腐とひろうすも買うことにしました。 湯豆腐で食べる森嘉の嵯峨豆腐 通常の豆腐は1丁300~400gのものが多いですが、森嘉の豆腐は1パックなんと800g! 湯豆腐にして約4人前あります。消費期限は当日中。 その日食べられないときは、十分に水にさらしてから他の容器に移し替えて冷蔵庫で保存し、次の日中には食べてほしいとのことです。 まずはそのまま何もかけずに食べてみました。 豆臭さやえぐみなどなく、豆腐というよりも搾りたての豆乳のようなあっさり素直な味がします。 濃厚な豆腐を求める方はすっきりしすぎと感じるかもしれません。 次に湯豆腐で味わいます。昆布でだしを取り、豆腐の他はネギ、白菜、えのきと定番具材を用意しました。 ほどよく温まったところをいただくと、なめらかな舌触りなのにコシがあり上品で繊細な味わい。…
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スイーツ・和菓子大豆加工品見学・体験レポート食のイベント情報食べ比べ
4日間限定、都会に美肌の湯がやってくる湯豆腐食べ比べイベント「嬉野温泉 presents とろとろ温泉湯どうふガーデン」
by ひがのあや 2018年11月9日家の郵便受けにポスティングされる広告類。大半はすぐ捨ててしまうのですが、それでも1枚1枚チェックしてから必要なものは取っておくようにしている方も多いのではないでしょうか。 今回ポスティングされた「嬉野温泉 presents とろとろ温泉湯どうふガーデン」の広告もその1枚です。 東京からは遠い嬉野温泉が品川にやってくると知り、遊びに行ってきました。 女子旅したい魅力いっぱい!佐賀県嬉野は三大美肌の湯でお茶どころ 嬉野温泉は、日本三大美肌の湯と言われている佐賀県にある有名温泉です。 そして嬉野は500年以上の歴史を持つお茶どころとしても知られています。嬉野茶は普通のお茶とは少し異なり、茶葉を釜炒りし、ぐるんと丸まった形をしている「玉緑茶」が中心です。 しっかりした香りとさっぱりとした後味が特徴で、私も初めて飲んだ時はその鮮烈な香りと味に驚いたのを覚えています。 その嬉野茶が好きになりすぎて、同じく嬉野茶にハマった友人たちと実際に嬉野へ旅行したこともあります。 「嬉野温泉 presents とろとろ温泉湯どうふガーデン」を知ったとき、その思い出もよみがえり懐かしい気持ちでいっぱいになりました。 嬉野はさすが日本三大美肌の湯と言われているだけあって、温泉が素晴らしい! 嬉野茶入りのお茶風呂もあって「お肌つるつる〜!しっとり〜!」と言いながらみんなで何度も入りました。 温泉湯豆腐も嬉野茶もおいしく、ますます嬉野が好きになりとても幸せな気持ちで帰って来ました。 あの旅行からだいぶ時が過ぎてしまったけれど、嬉野はもう一度行きたい場所です。 チケットは湯おけ!?「嬉野温泉 presents とろとろ温泉湯どうふガーデン」 そんな嬉野の思い出を心の奥からよみがえらせてくれた「嬉野温泉 presents とろとろ温泉湯どうふガーデン」は、2018年11月8日(木)〜11日(日)まで、品川シーズンテラス イベント広場で開催されています。 早速HPにアクセスしてみると、温泉湯どうふの前売り券には先着特典「湯おけのチケット 」というものがあるのだとか。 残念ながら私が見た時点ですでに売り切れでした。開始前から注目度の高いイベントです。 品川シーズンテラスは、品川駅から徒歩5分程度の場所にあります。 イベント広場はエスカレーターを上ったビルの向こう側にあります。都会の真ん中とは思えない開放感のある広場で、人気ドラマのロケ地に使われることも多い場所なので、見覚えのある方も多いのではないでしょうか。 イベント広場に出ると、かわいピンク色をした巨大なのれんが目に飛び込んできます。 のれんの向こう側には東京タワーも見え、わくわく感が一気に開放されます。…
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かりっ、ふわっ、じゅわー。焼き上げたときのあの香り、口に入れたときに広がる旨み。ただ焼いただけなのに、おいしくて、我が家の冷蔵庫に欠かすことのできないものが油揚げです。それも、栃尾の油揚げのように分厚いものです。いろんな地域の油揚げを食べたくて、今回試してみました。厚い油揚げの食べ比べ。 厚揚げと厚い油揚げの違いとは? 食べ比べに入る前に、まずは油揚げの定義から。 というのも、外見だけをみると、厚い油揚げと厚揚げの違いってわからなくなりませんか?豆腐から作るなら同じでは、と思ってしまいますが、油揚げと厚揚げでは作り方が大きく異なります。 料理家であり、池波正太郎原作のテレビドラマ「鬼平犯科帳」の料理指導を務めた阿部孤柳氏らの著作「とうふの本」では、油揚げについて「木綿豆腐を硬めに作って薄く切り、圧搾して水を切り、これを低温と高温の2枚の鍋を用意して揚げたものである」と定義しています。 絶対的な必要条件とされるのは、豆腐の生地の状態よりも大きく膨化していること。そして、表面がからりと、水分が全く含まれていないように揚がり、形がしっかりしていることです。 といっても、わかりにくいですね。端的に言ってしまうと、厚揚げは普通に作った豆腐を厚めに切り、高温で揚げたもので、二度揚げはしません。 対して、油揚げは、膨化(膨らませること)させることがポイントとなります。このため、もととなる豆腐自体も膨化しやすいように作られているようです。また揚げ方も低温の油と高温の油で2度揚げるという方法をとっているとされています。 低温で揚げることで、膨化を促した上で、高温の油で水分を飛ばし、からりと仕上げることができます。 目で見てわかる違いは、断面。厚揚げの断面はつるりとしていますが、油揚げは網目状になっていますよね。 4種類で食べ比べ、厚さはいずれも2cm以上 今回用意したのは、4種類。 1.「栃尾油揚げ」(新潟県・栃尾豆庵236円/6.5cm×20cm×3.2cm) 2.「谷口屋のおあげ」(福井県・谷口屋570円/12cm×12cm×3.5cm) 3.「五箇山平家あげ」(富山県・ねこのくら工房300円/9.5cm×10cm×3.5cm) 4.「さんかく油揚げ」(宮城県・ほし食品233円/15cm×9㎝(三角形×2枚)×2.3cm) ※価格はいずれも税込み。大きさは実測に基づくもので、縦×横×厚さ(さんかく油揚げは底辺×高さ×厚さ)。あくまでも目安として考えてください。 栃尾油揚げとは 「栃尾油揚げ」は、栃尾豆庵の製品。低温と高温の二度揚げによりスポンジ状にふっくらと仕上げています。栃尾の揚げの特徴と言われるのが、揚げたあとに金串を刺し、棚にぶら下げ、油をきる方法です。これにより、余分な油が取り除けるだけでなく、厚みのある状態を維持できるといいます。油揚げに穴が開いているのは、この金串のあとです。原材料は丸大豆(国産)、植物油、凝固剤(にがり)です。 【油揚げ 栃尾の油揚げ あぶらげ】新潟県栃尾 栃尾豆庵の油揚げ栃尾の油揚げ 130g 15枚【冷蔵 産直便 ギフト 贈り物】 価格:2,625円 (2019/10/30…